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[BOOKデータベースより]
今なお、四〇パーセント台の視聴率を誇る、紅白歌合戦。「紅白」の歩みは、私たち日本人の歩みでもあった。美空ひばり、坂本九、山口百恵、都はるみ、SMAP、美輪明宏…。大晦日の夜、時代を彩る歌手が一堂に会し、その年のヒット曲を、懐かしの歌を、心に残る名曲を歌い上げる。時代とともにそのあり方を変えながら、国民的テレビ番組であり続ける「紅白」に、私たち日本人は何を求めてきたのか。今日に至るまでの「紅白」の歴史をたどり直し、日本人の心の軌跡を描き出す渾身作!
序 私たちはなぜ、「紅白」を見続けるのか
第1章 復興のなかの「紅白歌合戦」(敗戦ショックと「紅白」の誕生;歌う女たち―占領期の歌謡曲;都会のムードと望郷の思い―高度経済成長期の歌謡曲;「紅白」が「国民的番組」となるとき;マイホームと故郷のあいだで―永六輔の登場;一九六三年「紅白」の高揚―テレビが作り出す“日本”)
第2章 豊かさのなかの「紅白歌合戦」(勝利するテレビと美空ひばりの“落選”;新しい音楽と“脱‐安住の地”―フォーク、ロック、ニューミュージックの台頭;歌謡曲のニューウエーブ―「一億総中流」時代の心象風景;「紅白」というホームドラマ;「熱愛」と「引退」―ワイドショー化する「紅白」;転換期の「紅白」―『熱き心に』と歌謡曲の衰退)
第3章 喪失と再生―八〇年代後半‐二〇〇〇年代の「紅白」(「紅白」生中継が映す“日本”―長渕剛、中島みゆき、そして戦後史;「ホームレス」であるということ―Jポップと分散化するコミュニティ;“安住の地”の未来形―アニソンと初音ミク;童謡が「紅白」トリとなるとき;遊び場となった「紅白」―パロディと乱入ゲーム;アイドルという希望―キャラクターの時代とSMAP)
終章 3・11以後の「紅白歌合戦」―新たな“安住の地”へ
それは、「心のふるさと」だった。時代とともに変化しつつ、私たちを魅了し続ける紅白歌合戦。60年以上にわたる「紅白」の歴史をたどり直し、日本人の心を浮かび上がらせる渾身作。
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今も40%台の視聴率を誇る紅白歌合戦。番組開始の1953年から2012年まで、「紅白」の歴史を辿り直し「日本」を問い直す。