- idea (アイデア) 2023年 01月号
-
季刊 誠文堂新光社
- 価格
- 4,070円(本体3,700円+税)
- 発売日
- 2022年12月09日
- 判型
- A4変
- JAN
- 4910014290136
- 雑誌コード
- 01429-01
クリエイターのための国際的なグラフィックデザイン誌
目次
【特集】グラフィックデザインの記憶と記録:創造的資源としてのデザインアーカイヴ
企画・構成:アイデア編集部
監修:佐賀一郎
編集協力:長田年伸
デザイン:LABORATORIES(加藤賢策、守谷めぐみ)
■序論
視点としてのデジタルアーカイヴ 文:佐賀一郎
■Chapter 1
視点を探り、アーカイヴを編む:「杉浦康平デザインアーカイブ」デザイン・コスモスとは何か
インタビュー:村井威史(武蔵野美術大学 美術館・図書館)
聞き手:佐賀一郎、アイデア編集部
協力・画像提供:杉浦康平プラスアイズ、武蔵野美術大学 美術館・図書館
構成:藤生新
オンラインとオフラインで知る、ポスター表現とその周縁:ddd DATABASE 1991−2022の実践
インタビュー:後藤哲也、萩原俊矢、野見山桜、木美歩
聞き手:佐賀一郎、アイデア編集部
構成:高橋創一
生きたアーカイヴを構築するために:小宮山博史文庫の実践的挑戦
インタビュー:小宮山博史、石崎康子
聞き手:長田年伸、佐賀一郎、アイデア編集部
構成:長田年伸
過去を未来につなげていくこと:雑誌編集とアーカイヴ構築の類似性
対談:室賀清徳、佐賀一郎
構成:長田年伸
写真:青□敏史
【通巻400号・創刊70周年記念特大号】
過去399号分の表紙デザインを特別収録した完全保存版!
特別付録「ニューカレンダー」付の特大号。
収集保管する資料や作品の情報を記録し体系化することで、過去の資料を未来の創造へと活用していこうとするアーカイヴ化の活動は、これまで日本全国の美術館・博物館や大学図書館等を中心に進められてきた。2000年代以降のデジタル化の波やメディアアートの台頭により文化・芸術分野におけるアーカイヴへの関心が高まるなかで、近年ではアーカイヴのデジタル化に取り組む企業や団体等も登場し、より創造的なデータベースの構築・運用の方法が議論されはじめている。
一方で、グラフィックデザインに関しては、欧米の美術館・博物館等を中心にポスターのコレクションやモダンデザイン黎明期を支えたデザイナー、作家たちの個人アーカイヴが存在するものの、国内の先行事例は少なく、デザインミュージアムやデザインアーカイヴを巡る状況についても、多くの場合、収集保管された資源が公的にアクセス可能な状態までには整備されていない。仮にアーカイヴの本質を利活用可能な知の蓄積と捉えるならば、日本のデザインアーカイヴの多くはアーカイヴとして理想的な状態に至っておらず、アクセシビリティの向上は大きな課題であるだろう。より開かれたアーカイヴの実現は、デザイン史研究や批評活動など、デザインの歴史化・体系化の土壌を育み、そこから新たな創作活動が芽吹くことにもつながる。ひいては、収集保管された資源についての理解を深めるという知の循環を生むはずだ。
そうした見通しのもとに、本特集では、進行形の事例をふくめた国内のグラフィックデザイン関連のアーカイヴを紹介していく。ポスターアーカイヴ、個人デザイナーのアーカイヴ、展覧会告知物のアーカイヴ、日本語活字関連資料のアーカイヴなど、それぞれ資料の性格や規模は異なるが、実際にアーカイヴ化の実務に携わる人々の声を通じて、デザインの保存記録を身近な問題として捉え直す機会としてほしい。また、特集の後半部分には、アーカイヴをより広義に捉えるための寄稿、インタビューが続く。歴史研究の分野で活用される国内外のアーカイヴ事情や、情報化社会におけるアーカイヴ/アーカイヴ的なものの捉え方、紙媒体のアーカイヴとしての価値など、今後の議論につながるトピックを収録した。それらのコンテンツをつなぐページには、小誌創刊号から399号までの表紙デザインも掲載している。アーカ
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