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[BOOKデータベースより]
ライプニッツ形而上学の主題であるモナド論の発想とともにわれわれはどこまで行けるのか。その問いを追究した著者の二十数年に及ぶ研究成果である。
第1部 伝統とライプニッツ(中世哲学の総合者としてのライプニッツ―ratioとsignumをめぐって;クザーヌスとライプニッツ―機能主義・関係・世界)
[日販商品データベースより]第2部 ライプニッツの個体論(個体と超越;自我と自己―ライプニッツの形而上学/心理学;『モナドロジー』から『判断力批判』へ―ドイツ啓蒙思想における個体の形而上学)
第3部 ライプニッツと現代哲学(モナド的主観の「無窓性」;ハイデッガーの思惟におけるライプニッツ受容の展開;若きデューイのライプニッツ研究;ライプニッツの自然言語論―その哲学的前提によせて)
第4部 比較思想とライプニッツ(アナロギアの論理と現代世界―多様性と調和の学的創造に向けて;宮澤賢治のモナドロジー)
第5部 (補遺)世界のライプニッツ研究(第五回国際ライプニッツ会議(一九八八年)報告;第六回国際ライプニッツ会議(一九九四年)報告 ほか)
ライプニッツ形而上学の主題であるモナド論の発想とともにわれわれはどこまで行けるのか。その問いを追究した著者の二十数年に及ぶ研究成果である。
著者はライプニッツ思想を,中世から17世紀そして現代にいたる哲学史的文脈のなかで考察する。ライプニッツが中世のトマスやクザーヌスとどう関わり,それを生かしつついかに超えようとしたのか。また同時代の17世紀にもはや無視できなくなっていた唯名論や経験論にどう向き合い,モナド論により克服しようとしたのか。哲学の伝統を重視しながらライプニッツ哲学の独自な形成過程を分析する。
モナド論の自然神学思想は,異文化・異宗教との緊張と調和を課題としたが,中国人の神観念などに注目した方法は比較思想研究の先駆となった。また著者はモナド論的形而上学が,カントの個体論において,さらにはフッサールの超越論的現象学やハイデッガーの現存在解釈,デューイのプラグマティズム・生命論において,それぞれ独特の解釈が施され,受容されてきたかを明らかにする。それはライプニッツ自身が意図した論点に尽きるものではなく,同時代および現代の哲学者たちにより,別の可能性を内蔵することが大胆に示され,ライプニッツ哲学の新たな相貌が現れることに他ならない。
数次にわたる国際ライプニッツ会議への出席や,世界のライプニッツ研究の現状を紹介した文章は,新たに研究を目指す人々にとっても貴重な示唆を与えよう。