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量的拡大から質的深化の時代へ。今、アジア企業は価値観の転換を迫られている。本書は、「経営人類学」の視点から現地での調査を行い、アジア企業の経営理念の実態に迫った、学際的・産学連携チームによる研究成果である。グローバル時代における事業展開のために、「経営理念」はいかに伝播・継承されたのか、そのダイナミズムが明らかになる。
アジア企業の経営理念―研究の背景・目的・方法
第1部 日本企業のアジア進出と経営理念(松下幸之助の経営理念と海外展開への基本姿勢;松下電器のアジア進出と経営理念の伝播―インドネシア・台湾・中国の事例;島津製作所の中国進出と経営理念―動的平衡進化状態における継承・伝播;本田技研工業の海外進出と経営理念の伝播・継承―「夢」を実現する理念の力)
第2部 アジア企業の経営理念(ドジョウを飼い馴らす方法―サムスングループ(韓国)の「メッセージ経営」;社会貢献と経営理念―柳韓洋行(韓国)の理念生成・継承;私の人生が私のメッセージ―合璧工業公司(台湾)の理念継承;「ヘゲモニー」としての経営理念―香港における中国系家族企業の事例;「包括的合理主義」のモデルとしての経営理念―タタ・コンサルタンシー・サービシズ(インド)の理念継承・伝播)