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[BOOKデータベースより]
本巻では日清・日露戦争の戦間期(一八九五‐一九〇四年)に生まれた地理学者の生涯と業績を紹介。地政学を日本に紹介した飯本信之、膨大な量の古地図を収集し普及させた秋岡武次郎、昭和期に指導的な役割を果たした多田文男、青野寿郎、石田龍次郎ら四三名を取り上げる。青年期から壮年期に大戦を経験した世代でもあり、その立場や研究内容によっては戦後、公職追放・教職追放の措置を受けた研究者も少なくない。また第二次大戦後の混乱から地理学のあらたな構築と展開に力を注いだ人物たちの姿も描かれ、近代の日本史、教育史として読むこともできる。巻末には日本の近代地理学を一覧できる詳細な年表を付した。
黒正巌(1895‐1949)―経済史学から経済地理学に参入し、その理論形成に新風を吹き込む。
[日販商品データベースより]飯本信之(1895‐1989)―昭和前期に政治地理学と地政学を開拓し、以後、その研究展開を先導する。
秋岡武次郎(1895‐1975)―膨大な量の古地図を収集し、おもに日本の地図史を研究する。
冨田芳郎(1895‐1982)―経済地理・地形・集落・植民地理・開発地理など多岐にわたる研究を行う。
山本熊太郎(1895‐1979)―地理・地誌の教育者・啓蒙家で、社会情況を注視し膨大な著作を遺す。
田口稔(1896‐1977)―関東州の大連を拠点に、満州の地理的風土の変化を長年観察する。
田山利三郎(1897‐1952)―南洋諸島とそのサンゴ礁、日本近海の海底地形などを精力的に研究する。
川西正鑑(1897‐?)―工業立地論をふまえて経済地理学理論を構築し、戦時期の産業立地計画を策定する。
武見芳二(1897‐1946)―樺太・沖縄・満州・華北・南洋などの植民地理・人口地理を研究する。
吉田敬市(1897‐1971)―とくに昭和の前半期に、水産業・漁村・条里などの歴史地理研究を行う。〔ほか〕
日清・日露戦争の戦間期に生まれた地理学者の生涯と業績を紹介。地政学を日本に紹介した飯本信之、膨大な量の古地図を収集し普及させた秋岡武次郎、昭和期に指導的な役割を果たした冨田芳郎ら43名を取り上げる。