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[BOOKデータベースより]
頬をバラ色に見せるドレス。顎ひもで自在に赤面できる帽子。ブラッシュ・ローズを飾ったパラソル。化粧でつくる乙女キャラ。人の外面から内面を読みとることができるとする観相学の流行をバックに、「赤面」が若い女性の純真を示す証となったヴィクトリア朝期。「理想の女性」像がつくられる過程を文学、絵画、服飾資料から描く。
序章 ヴィクトリアンにとっての表情とは
第1章 赤面を科学する―チャールズ・ダーウィン『人、及び動物の表情について』(一八七二年)
第2章 理想的なレディーの赤面―ドリー・ヴァーデン
第3章 「明るい」顔色が語る
第4章 化粧の美徳を説く
第5章 ブラッシュ・ローズを纏う
終章 ヴィクトリアンの自己抑制と赤面
観相学の流行をバックに作り上げられたヴィクトリア朝の「理想の女性」像とは。文学作品、服飾、化粧品などの資料から描き出す一冊。
産業革命後のミドルクラスの勃興と、彼らを主役とする近代的消費文化の祖形が確立したヴィクトリア朝期。人の外面から内面を読みとることができるとする観相学の流行をバックに、「赤面」は若い女性の純真を示す表象となる。擬似科学から芸術、商品経済までが絡み合い、「理想の女性」像がつくられる過程を文学、絵画、服飾等の資料から描き出す。
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