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- 蝦夷地別件 上
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- 価格
- 827円(本体752円+税)
- 発行年月
- 2012年01月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784094086751
[BOOKデータベースより]
十八世紀末、蝦夷と呼ばれるアイヌ民族は和人の横暴に喘いでいた。商人による苛烈な搾取、謂れのない蔑みや暴力、女たちへの陵辱…。和人との戦いを決意した国後の脇長人ツキノエは、ロシア人船長に密かに鉄砲三〇〇挺を依頼する。しかし、そこにはポーランド貴族マホウスキの策略があった。祖国を狙うロシアの南下政策を阻止するべく、極東に関心を向けさせるための紛争の創出。一方で、蝦夷地を直轄地にしようと目論む幕府と、権益を死守しようとする松前藩の思惑も入り乱れていた。アイヌ民族最後の蜂起「国後・目梨の乱」を壮大なスケールで描きだす超大作。
[日販商品データベースより]アイヌ民族最後の蜂起を描く超大作の第1巻
18世紀末、蝦夷と呼ばれるアイヌ民族は和人の横暴に喘いでいた。蝦夷地での交易権を松前藩から買い取った商人たちによる苛烈な搾取、問答無用の暴力、日常茶飯に繰り返される女たちへの陵辱。アイヌの怒りと悲しみは沸点に達しようとしていた。北の大地から和人を追い払うための戦いを決意した国後の脇長人ツキノエが、密かに手配した鉄砲300挺。120年前に決起した英雄シャクシャインも、和人に負けない武器を持っていたら、戦いに勝利していたはずだった。鉄砲調達の算段は、択捉で出会ったロシア人船長との間でまとまった。しかし、その裏側には、ロシアの地で祖国奪還のために奔走するポーランド貴族マホウスキの策略があった。ロシアの南下政策を阻止すべく、極東に関心を向けさせるための紛争の創出。300挺の鉄砲がその引き金となるはずだった。
一方、和人のあいだでも、老中・松平定信のもと蝦夷地を直轄地にしようと目論む幕府と、権益を死守しようとする松前藩の思惑が入り乱れていた。それぞれの思いを巻き込んで蝦夷地に渦巻く歴史のうねり。アイヌ民族最後の蜂起「国後・目梨の乱」を壮大なスケールで描きだす超大作。
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「3 SPECIAL BOOKS」レビューコメント
【きっかけの1冊】 上中下と長く、特に上巻は登場人物の紹介で終わるのは、船戸さん特有という感じなのです。でもあの現代、しかも中南米とかアフリカを舞台にした冒険小説が得意な船戸さんが、江戸時代の北海道を舞台に、いつもの空気感を漂わせている展開は、いつ読んでもたまらないものがあります。主人公ハルナフリの変貌していく姿は、これまでの「猛き方舟」に通ずるものがあり、物語全体に漂う無常感、蝦夷地の寒々とした感じがなかなかです。話は日本だけでなく、ヨーロッパにまで通じているあたりにもスケールの大きさを感じます。後半、ぐいぐいと引き込まれる感じで、ときどき読み返します。
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「3 SPECIAL BOOKS」レビューコメント
【その他】 船戸与一の冒険小説を片っ端から読んでいた時期があります。手に汗握る展開とクライマックスのカタルシス、独特の描写などは、クセになるおもしろさです。世界各地の紛争地域を舞台に描かれる怒りと復讐の物語というのが多くの船戸作品のパターンですが、本作はめずらしい日本の歴史もので、新刊当時の単行本で上下巻、各2段組、合計約1200ページという相当な分量。それでも物語に入ってしまうと、もう止められません。読書を山登りに例えて「山頂めざして一歩一歩登っていくようなもの」という言い方がありますが、これはさしずめ
船戸与一の冒険小説を片っ端から読んでいた時期があります。手に汗握る展開とクライマックスのカタルシス、独特の描写などは、クセになるおもしろさです。世界各地の紛争地域を舞台に描かれる怒りと復讐の物語というのが多くの船戸作品のパターンですが、本作はめずらしい日本の歴史もので、新刊当時の単行本で上下巻、各2段組、合計約1200ページという相当な分量。それでも物語に入ってしまうと、もう止められません。読書を山登りに例えて「山頂めざして一歩一歩登っていくようなもの」という言い方がありますが、これはさしずめ長期縦走登山といったところでしょうか。船戸与一の小説でいちばん好きな作品です。
吉野徳生/編集長 山と溪谷
3 SPECIAL BOOKS掲載日:2012/10/25
【情報提供・3 SPECIAL BOOKS】