[BOOKデータベースより]
豊後・羽根藩の奥祐筆・檀野庄三郎は、城内で刃傷沙汰に及んだ末、からくも切腹を免れ、家老により向山村に幽閉中の元郡奉行・戸田秋谷の元へ遣わされる。秋谷は七年前、前藩主の側室と不義密通を犯した廉で、家譜編纂と十年後の切腹を命じられていた。庄三郎には編纂補助と監視、七年前の事件の真相探求の命が課される。だが、向山村に入った庄三郎は秋谷の清廉さに触れ、その無実を信じるようになり…。命を区切られた男の気高く凄絶な覚悟を穏やかな山間の風景の中に謳い上げる、感涙の時代小説。
[日販商品データベースより]幽閉先での家譜編纂と10年後の切腹を命じられた男。何を思い、その日に向かって生きるのか…。命を区切られた男の気高く凄絶な覚悟を穏やかな山間の風景の中に謳い上げる、感涙の時代小説。〈受賞情報〉直木賞(第146回)
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ユーザーレビュー (4件、平均スコア:4.5)
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「3 SPECIAL BOOKS」レビューコメント
ゆっくりと流れる時間、風景が思い浮かびます。癒しの一冊です
- アルル
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描かれたのは、武士の矜持
清廉で実直な主人公秋谷が、限られた時を誇りを持って生きる。
係わりのある人の考え方までにも影響を与える秋谷の人間性に惹かれた。(人物像が少々完璧すぎるきらいがあるか?)
ところどころで描かれる風景の描写が美しい。
- みょーじん
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時代小説だけど、泣かせるミステリーです
時代小説だけど、泣かせるミステリーです。謎解きのプロットの中に込められた男の矜持と哀愁は、時代を超えて日本人の胸に響きます。ストーリーは違いますが、横山秀夫「半落ち」を思い起こさせる感動の読後感です。本作は直木賞を獲れて良かったですね。
- でこ
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儚く美しい。
数年後に切腹することを命じられた戸田秋谷。
残された日々を大切に過ごす彼の健気さ、周囲の人間のやりきれなさが、ほんとうに寂しく切ない。
こんなに感情移入し、涙した小説は初めてかも。
直木賞受賞は当然の結果です。おめでとうございます。
第146回直木賞受賞作!幽閉先での家譜編纂と10年後の切腹を命じられた男。何を思い、その日に向かって生きるのか…感涙必至の時代小説。