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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:5)
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- hamachobi
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3・11を経験し、さらに優れたSF小説は生み出されるのか
9・11以降、伊藤計劃という稀有な作家の存在によって日本SF小説も変わったが、では、3・11ではどうなのか、という関心を持って読んでみた。7月に亡くなった小松左京の巻頭のメッセージは良かったが...
その小松左京を始めとして、26名のSF作家、評論家たちの文章が、現実に起きた津波による災害、そしてその後今でも継続している原発の事故の実態をとらえきれなかった小説の想像力のなさのエクスキューズになっているような気がする。
もちろん、そうではないという反論もあるし、真摯な反省ものってはいるが、失礼な言葉で言えば浮世離れしている気がする。被災地の人々や復旧にあたった人たちには、そう思われても仕方がない。
でも、そもそも「SF」というジャンルにそこまで要求すべきなのか、という点も疑問。「浮世離れ」で何が悪いのかって開き直るつもりはないけど、現実は常に人間の想像力、創造力を上回るのではないか。そして、その現実を踏まえて、さらに創造していくという繰り返しなのでは。
この災害を経験したSF作家たちが、さらに優れたSF小説を生み出してくれることを一SF小説ファンとしては期待してやまない。
[BOOKデータベースより]
小松左京、最後のメッセージ。豊田有恒、瀬名秀明、新井素子、押井守ほか、SF作家ら26名が、いま、考える科学と言葉、そして物語…。
第1部 SFから3・11への応答責任(3・11とゴジラ/大和/原子力(笠井潔);鼎談 3・11とSF的想像力 ほか)
[日販商品データベースより]第2部 科学のことば、SFのことば(SFの無責任さについて(瀬名秀明);座談会 小松左京の射程―『日本沈没第二部』をめぐって ほか)
第3部 SFが体験した3・11(東日本大震災について(新井素子);あえて、十字架を背負う(押井守) ほか)
第4部 3・11以降の未来へ(フロム・ゼロ・トゥ・201X(桜坂洋);3・11の裡に(おいて)SFを読むということ(新城カズマ) ほか)
小松左京、最後のメッセージ。豊田有恒、瀬名秀明、新井素子、押井守ほか、SF作家ら26名が、今、考える科学と言葉、そして物語…。巻末に、3・11を考えるためのブックガイドを掲載。