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- 白蝶花
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- 価格
- 565円(本体514円+税)
- 発行年月
- 2010年10月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784101285726
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- sige
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女性同士の友情・愛情
四短編からなる。しかし、第三編を読んでいるうちこれらが連作短編である事に気付く。時代も大正から平成までの女性を中心とした大河ドラマといえる。登場するのは“芸妓”や“妾”“女中”などで、これらの女性同士の友情・愛情を描く。デビュー作の『花宵道中』で遊郭の芸妓同士の友情や愛を描いたのと同じように、ここでも人物の内面描写が見事だ。そこには“男同士の友情”と言われるものがちゃちな物に感じられるほど熱いものがある。
[BOOKデータベースより]
傾いた家のために財閥の妾となった泉美、貧しさ故に芸妓として売られた姉妹の菊代と雛代、奉公先で書生の子どもを身篭る千恵子、豪奢な屋敷で愛に飢える県知事令嬢の和江。人生を選びとることも叶わず、女は明日死ぬかも判らぬ男を想うしかなかった時代―戦前から戦後の不自由さを吸い上げ、荒野の日本で美しく野性的に生を全うした彼女たちが咲かす、ドラマティックな恋の花。