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- アラブ音楽
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価格:1,320円(本体1,200円+税)
【2019年03月発売】
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【2019年03月発売】
[BOOKデータベースより]
グローバリズムの先進地域中東世界から何をどう学ぶべきか?そのツールを音文化の分析を通じてさぐる。音楽の固定概念を解き放つ最新論集。
第1章 真正な音をもとめて(アラブ音楽会議でバルトークは何を聴いたか?;「古典トルコ音楽」とは何か)
[日販商品データベースより]第2章 音のしくみ(中世イスラームの哲学者たちが語る音楽論;アレッポの伝統に基づく東アラブの古典的マカーム現象入門 ほか)
第3章 音からからだへ(共有されるマカーム美意識―アレッポの事例;声が運ぶ聖典クルアーン ほか)
第4章 音のかたち(「個性」はいかに研究可能か(記述可能か)?―イラン音楽を事例とした一試論;アンダルシア音楽を計量する)
第5章 座談会(アラブ音楽入門―マカームとは何か?イーカーウとは何か?;中東の近・現代音楽をめぐって)
「音文化(おんぶんか)」という考え方は、音が作り出すコミュニケーションを「音楽」という狭い枠から解放して、自然音や聴覚以外の諸感覚、身体性などと係わらせて理解すること、および音のコミュニケーションを社会や政治、歴史の脈絡のなかでとらえ返すことを見据えています。つまり、音のもつ身体文化的豊饒性を解き明かすこと、および、音が有する社会造成能力を見極めることが、「音文化」という概念の使命であり、それを13人の著者それぞれが、応用・発展させた成果が本書です。
アラブ世界の文化を、グローバル・コミュニケーションという独自の視点に立って、ヨーロッパとの関係にも目を配り、「音」の次元から考察した斬新な内容となっています。扱われる範囲が、歴史、伝統、理論、演奏、地域性、宗教、言語等におよぶと同時に、古典音楽から、儀礼や現代のポップ音楽やダンスについても幅広く論じられている点が特徴です。音楽に対する固定概念を解き放つ、斬新かつ気鋭の論集です。最終章には内容の理解を深めるための座談会も収録しました。
受賞
本書は、2011年の第28回 田邉尚雄賞〈(社)東洋音楽学会〉を受賞しました
受賞理由は以下の通りです。
本書は、音によるコミュニケーションの力をアラブの社会的・歴史的文脈で捉え、13名の著者がそれぞれの専門研究の立場から論じたものである。アラブの音文化に関する日本語文献がほとんどない現状において、本書の学会への貢献は貴重である。特に注目すべきは、本書がアラブ音楽の紹介や解説にとどまることなく、言語も音楽も多様な中で共通の価値基準や感受性がどのようにはぐくまれるのか、という独自の視座で問題設定を行い、この問題意識を巻末の座談会を含め、総ての執筆者が共有した上で、本書の全体を貫いている点である。この研究方法は、今後の共同研究や共著書のあり方に、重要なひとつの方向性を示すものとして評価できる。