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- 分類思考の世界
-
なぜヒトは万物を「種」に分けるのか
講談社現代新書 2014
- 価格
- 1,100円(本体1,000円+税)
- 発行年月
- 2009年09月
- 判型
- 新書
- ISBN
- 9784062880145
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- 紺碧の空
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分類って何?
「分類」というのはなんだろうか?
日本人は分類好きだ、などと言われるが、そもそも分類するには「個」と「グループ」が必要だ。生物学でいうと「種」をベースにして様々な分類がなされるが、そもそも「種」は実在するのだろうか?
形状・生態が似ているから「同一の種」なのか?であれば、仮に仲間はずれが生じた場合は?
以前読んだ新聞記事に、蠅を暗闇で何百世代も交配し続けた研究者のニュースがあった。何百世代も暗闇という特殊条件のもとで進化が進むと、通常の蠅とは違う機能(この場合は具体的には「匂い」で事物を識別する能力)が備わるのだとか。それでは、この蠅をの「種」は今までの蠅と同じなのか、異なるのか?自分は本を読みながら考えてみたが、わからなかった。
生物学では、古来リンネが分類法を確立してから「種」が実在するか、実在するならば「種」とはいかなるものかについての論争が繰り広げられてきたらしい。
そもそも「ジャンル=種」というのは実在するのだろうか?
本書の著者は「妖怪」を引き合いに出してこの問題を考えている。
なんだか良くわからないものでも、ある事象に名前がつけられれば(本書では「うわん」という妖怪)、ある不可思議な現象は分類の対象になる。とはいえ、個別の事象はそれこそ千差万別、無限に発生するのであって、分類しきれるものではない。そこにどう折り合いを付けていくか。
人間が分類をする限り=文化的活動を続ける限り、この命題からは逃れられないのかもしれない。
[BOOKデータベースより]
生まれしものは滅びゆく(二〇〇六年オアハカ、メキシコ)
[日販商品データベースより]「種」に交わればキリがない
「種」よ、人の望みの喜びよ
老狐幽霊非怪物、清風明月是真怪
真なるものはつねに秘匿されている
いたるところにリヴァイアサンあり
プリンキピア・タクソノミカ
実在是表象、表象是実在(二〇〇七年ニューオーリンズ、アメリカ)
一度目は喜劇、二度目は茶番
つながるつながるつながるなかで
ナボコフの“ブルース”
目覚めよ、すべての花よ
時空ワームの断片として
「種」よ、安らかに眠りたまえ
滅びしものはよみがえる(二〇〇八年トゥクマン、アルゼンチン)
生物の「種」って何? それは実在するか? 生物分類学の歴史は2000年に及ぶ。その知的格闘を平易に跡づけ、「種」をめぐる最も素朴で根本的な疑問を考える。前作『系統樹思考の世界』と対をなす怪著! (講談社現代新書)
この世の森羅万象を体系化して理解しようとするとき、私たちは名前をつけ、分類する。
しかしそこには長年、生物学者たちを苦しめ続ける難問が潜んでいた。
人間の「知」の根源に迫る!