[BOOKデータベースより]
高校生活をそつなく過ごそうとする、篠崎。態度ばかりでかい、大和田。段ボール箱をかぶって登校する、庄司。空に凛と芽を伸ばす植物の生長と不器用な少年たちの姿が重なり合う、高1男子・春から秋の物語。
[日販商品データベースより]部活は園芸部。それも素人男子3人だけの。
高校入学間もなく、思いがけず園芸部に入部した男子生徒3人が、それぞれの思いを抱えながら成長し、友情を育む、春から秋の物語。
そつなく高校三年間を過ごそうとする達也。
いかにもヤンキーだがどこか憎めない一平。
箱をかぶっての保健室登校だが成績優秀な善男。
温室育ちでもなく、雑草でもなく、ごく普通にお日様に向かって凛とその芽をのばす草花たちと、少年たちの姿が重なりあう、魚住さんのターニングポイントともなるであろう傑作です。
●著者紹介
魚住直子(うおずみなおこ)
1966年、福岡市生まれ。広島大学教育学部心理学科卒業。第36回講談社児童文学新人賞を受賞した『非・バランス』でデビュー。2008年、『Two Trains』で小学館児童文学賞受賞。
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植物を育てることと子育ては共通しているように言われることがあります。
手をかけなければ育たないし、手をかけ過ぎれば成長を損なうこと。
ひょんなことから、園芸部に入ることになった高校一年の篠崎、大和田、庄司。
この中では篠崎が普通の少年ですが、大和田は元不良少年。
庄司は教室に入ることができず相談室へ登校し顔を見られたくないために箱をかぶっています。
元々園芸に興味があったわけではない三人が、特に友情を育もうとしたわけでもなく、園芸を通じて関係を築いていきます。
関係は、ゆるーく相手の嫌がることにはあえて踏み込まないのが、今時の高校生なのかなと思いつつ、
それぞれに不器用な少年たちが悩みながらも成長していく姿が描かれていて、見方によってはぬるま湯的なのかもしれませんが、読んでいてある種の心地よさが感じられました。
私の興味は庄司がこのまま箱をかぶった少年として生きていくのかということでした。
大和田の単純な素直さにところどころクスッとしました。(はなびやさん 40代・愛知県 男の子9歳)
【情報提供・絵本ナビ】