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[BOOKデータベースより]
本書は、近代日本におけるメディアの歴史を、経営者、とくに創始者から読み解くことを目指している。時代の流れの中で、悪戦苦闘しながら、自ら時代と向き合い、切り開いていった経営者たち。彼らの歩みは、日本のメディアの歴史、さらには日本近代史そのものを物語っている。メディアとは人である。そのことを、本書は明確に示している。
第1部 黎明期のメディアを創った人々(岸田吟香―幕末に新聞雑誌を創刊、日本初の従軍記者;ジョン・レディ・ブラック―開化日本を報じた英国人ジャーナリスト;福地桜痴―世論の風潮を顧ずして往進すべし;仮名垣魯文―軽妙な文体とゴシップで庶民を新聞に親しませた戯作者;福沢諭吉―「日本一の時事新報」の盛衰;矢野龍渓―『郵便報知新聞』で新聞大衆化を断行;村山龍平―『朝日新聞』を全国紙に育てた経営者;黒岩涙香―スキャンダル報道で読者をつかむ;徳富蘇峰―明治・大正・昭和三つの時代をリードした新聞記者;陸羯南―孤高の新聞記者;秋山定輔―利益と言うよりは寧ろ一人でも余計に読んで貰う;本山彦一―新聞紙も一種の商品なり;瀬木博尚―活字文化を支えた広告人;光永星郎世界の電通の創業者)
[日販商品データベースより]第2部 メディアの変革を主導した人々(大橋新太郎―「博文館王国」を築いた出版人;佐藤義亮―文学出版社・新潮社の創立者にして近代文学史のプロデューサー;羽仁もと子―生活への着目から『婦人之友』へ;嶋中雄作―読者は単なる商品の顧客とは違ふ;山本実彦―「出版界の四天王」の栄光と挫折;菊池寛―生活第一、芸術第二;野間清治―「雑誌王」の立身出世主義;岩波茂雄―出版の理想を求めて;小林一三―「大衆本位」「家庭本位」を貫いた異色の実業家;下中弥三郎―出版は教育である;岩永裕吉―通信社の基礎を築く;正力松太郎―読売新聞・日本テレビの総帥;前田久吉―『大阪新聞』『産経新聞』の創立者;今道潤三―俗番組に徹せよ;前田義徳―NHK中興の祖)
近代日本におけるメディアの歴史を、経営者、とくに創始者から読み解く。新聞、出版、通信社、放送、広告代理店の創業者・創始者・経営者の半生を描き出し、今日のメディアの源流を探る。