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[BOOKデータベースより]
J.バトラーの先へ。言葉を奪われ、主体性を否定されたマイノリティは、いかにして差別を語り、自己を取り戻せるか。差別の社会学、ゴッフマン、カルチュラル・スタディーズ、ポストモダン・フェミニズムの理論の精査を通してアイデンティティのはらむ権力性を喝破し、“語る/聴く”主体の可能性を提起する。
第1部 マイノリティと「主体」(社会現象としての差別―差別の定義をめぐって;スティグマ分析―「人間」であるための諸形式 ほか)
第2部 状況における権力と自己(行為と主体―解釈的パラダイム(ゴッフマン・エスノメソドロジー)の可能性をめぐって;状況定義/権力/アイデンティティ―「私」という定義をめぐる権力関係 ほか)
第3部 アイデンティフィケーション論へ(語る/聴く主体はいかにして成立するか―アイデンティティ論からアイデンティフィケーション論へ)
第4部 フェミニズムをめぐる考察(フェミニズムはどのように「近代」を問うべきか―「近代」主義論争のゆくえ;解放の思想から樹立の思想へ―フェミニズムが共有できるもの ほか)