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- 紐と十字架
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ハヤカワ・ミステリ文庫 HM307ー1
Knots & crosses.- 価格
- 770円(本体700円+税)
- 発行年月
- 2005年04月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784151755019
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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:2)
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- せみまる
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シリーズ第一作
本書を読んでエジンバラについて少し調べました。そもそも一言でイギリスとは言いますが、イングランド,スコットランド,ウェールズ,北アイルランドから構成されている連邦王国の総称です。エジンバラはそのスコットランドの首都。旧市街と新市街の美しい町並みは世界遺産に登録されていているとのこと。そしてアーサー・コナン・ドイルやショーン・コネリー、本書でも言及されている『ジキル博士とハイド氏』を書いたロバート・ルイス・スティブンソンが生まれた街でもあります。
現代のイギリスの事情がどうなっているかよくわかりませんが、日本だって東京と大阪がいろんな意味で違うように、イングランドとスコットランドの政治・文化的背景は相当に異なっているんだと思います。予めそんなことを念頭に置きながら本書を読むと、また違った面でおもしろかったかもしれません。
肝心の内容ですが、ジョン・リーバス警部シリーズ(本書では部長刑事)の第一作目でシリアルキラーもの。1987年の発表ということもあり少し古めかしい雰囲気。本格的な捜査小説というよりは、自分の過去と関わる何かに巻き込まれた警察官の小説、といった風情です。
ミステリとしては、そんなのはやく気付けよ、ってところがあり登場人物たちの手抜かりにいらいらします。アイデア自体も最近の小説では見慣れたところもあり、この作品だけでは残念ながら良い評価はできません。真骨頂は1997年に発表されCWAのゴールドダガー賞を受賞した『黒と青』やMWA最優秀長編賞を受賞した『甦る男』を待たねばならないのかもしれません。
[BOOKデータベースより]
「結び目のついた紐」と「マッチ棒で作られた十字架」―奇妙な品物がリーバスのもとに届けられた。別れた妻が嫌がらせで送ってきたのか?孤独なリーバスはエジンバラの街を震撼させている少女誘拐事件の捜査にうちこむ。だが、まもなく少女は無残な絞殺体で発見された。やがて彼のもとに差出人不明の手紙が。「まだおまえはわからないのか?」…現代イギリス・ミステリの最高峰、リーバス警部シリーズ待望の第1作。