- 蒼穹の昴 1
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- 価格
- 792円(本体720円+税)
- 発行年月
- 2004年10月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784062748919
[BOOKデータベースより]
汝は必ずや、あまねく天下の財宝を手中に収むるであろう―中国清朝末期、貧しき糞拾いの少年・春児は、占い師の予言を通じ、科挙の試験を受ける幼なじみの兄貴分・文秀に従って都へ上った。都で袂を分かち、それぞれの志を胸に歩み始めた二人を待ち受ける宿命の覇道。万人の魂をうつべストセラー大作。
[日販商品データベースより]極貧の少年に与えられた途方もない予言 そこに「希望」が生まれた
魂をうつベストセラー大作待望の文庫化!
汝は必ずや、あまねく天下の財宝を手中に収むるであろう――中国清朝末期、貧しき糞拾いの少年・春児(チュンル)は、占い師の予言を信じ、科挙の試験を受ける幼なじみの兄貴分・文秀(ウェンシウ)に従って都へ上った。都で袂を分かち、それぞれの志を胸に歩み始めた2人を待ち受ける宿命の覇道。万人の魂をうつベストセラー大作!
もう引き返すことはできない。春児は荷台に仰向いたまま唇を噛んだ。満月に照らし上げられた夜空は明るく、星は少なかった。「昴はどこにあるの――」誰に訊ねるともなく、春児は口ずさんだ。声はシャボンのような形になって浮き上がり、夜空に吸いこまれて行った。途方に昏(く)れ、荒野にただひとり寝転んでいるような気分だった。「あまた星々を統べる、昴の星か……さて、どこにあるものやら」老人は放心した春児を宥(なだ)めるように、静かに胡弓を弾き、細い、消え入りそうな声で唄った。――<本文より>
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ユーザーレビュー (30件、平均スコア:5)
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「夏の文庫2015」レビューコメント
近代中国の感動大作です(aaa/男性/50代)
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「傑作宣言」レビューコメント
まず科挙の試験の過酷さ、宦官になるための壮絶な施術が詳細に描かれているのに驚きました。それらを乗り越えて得た権力の中で数奇な運命で清末期の複雑な情勢に飲み込まれていく主人公たちの物語に引き込まれます。また、残虐なイメージになりがちな西太后について見直すきっかけになった本でもあります。(marikawa/女性/40代)
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「傑作宣言」レビューコメント
読みやすい。(寸/女性/40代)
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「傑作宣言」レビューコメント
西太后の意外な一面を見せたり、春児の苦労は涙無くしては読めない。(haruka48/男性/40代)
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「傑作宣言」レビューコメント
浅田次郎はここから始まった。単行本で文庫でこんなに読まれた作品は他にない。(オフコース/男性/40代)
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「傑作宣言」レビューコメント
とても面白い作品です。(RE./男性/20代)
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「傑作宣言」レビューコメント
読書にのめりこむきっかけになった浅田次郎さんの本は一通り読んでいますが、なかでも電車の中で読むのが憚れた作品です。なぜって涙が止まらなくなるから。(にゃんとも/男性/60代以上)
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「傑作宣言」レビューコメント
清朝末期の中国、新旧両勢力に分かれた若者たちの群像劇(というような理解をしております)で、浅田次郎さんさすがだなーという感じの面白さです。数年前にNHKでドラマ化もされましたね。貧しい田舎から科挙試験に合格したエリート官僚と自ら宦官になり西太后の側近としてのし上がっていく二人の若者を軸に激動の中国王朝人間模様が描かれる長編大河小説です。「やっぱり西太后ってとんでもねーやつだな!!」と思いつつ、やっぱり人間らしいところがあってにくみきれなかったり、ちょっとした行き違いが大きくその後の歴史を変えてしまったり、それによって登場人物たちの人生が簡単に左右されてしまったり、ある意味皆が時代に翻弄されていく様を、とても生き生きと物語にしています。物語は、時代が転換しようとするところ、そのあとの中国がどう変わっていくかということをにおわせる形で終わっているので、できれば続編も期待したいところです。(old-river/男性/20代)
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「傑作宣言」レビューコメント
歴史小説ですが難しくなく、するすると読めます(tiku/女性/20代)
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「傑作宣言」レビューコメント
登場人物だれもかれも非凡でひきこまれました。実在の人物や歴史をふまえているのに、作者の圧倒的なストーリー展開! 浅田次郎にはずれなしだわーと日頃から思っていたけど、何書いても面白いわ。(ミチコ/女性/50代)
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「傑作宣言」レビューコメント
浅田先生の作品は、いつも素晴らしい。スケールが大きい。(ある/女性/40代)
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「傑作宣言」レビューコメント
『蒼穹の昴』はかなり以前に読んでいたのですが、最近になってシリーズ全部(『蒼穹の昴(1)〜(4)』『珍妃の井戸』『中原の虹(1)〜(4)』『マンチュリアン・リポート』)を改めて読みました。かなりのボリュームですが、壮大なスケールの物語にはぐんぐん引き込まれます。中国の歴史の勉強にもなるし、とにかく浅田次郎氏の筆力、博識には感心させられます。(さっちゃん/女性/50代)
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「傑作宣言」レビューコメント
清朝末期の西太后の時代を描いた作品。義理の兄弟がそれぞれ、まったく違った若き人生を経て2派に分かれて大きな時代のうねりに飲み込まれながら、熱い思いを抱いて生きてゆく。 貧しさから宦官となって西太后に仕えた弟の旧守派と、科挙を首席で合格し高級官僚となっていく義兄の改革派の鬩ぎ合いに、西太后とその息子である皇帝の反目と親子であるが故の一筋縄では行かない「憎しみと憐みが混沌とした人間葛藤」が描かれている。2つの勢力のぶつかり合い、新しい中国へ生まれ変わろうとするエネルギー、また旧世界の薄暗い澱みが、マグマのように入り混じった状況から、やがて沸騰して爆発にいたる前夜の姿。(ニヒラー/男性/50代)
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「傑作宣言」レビューコメント
日中合作でドラマ化もされた小説です。三国志などと違いあまり馴染みのない清王朝末期の物語ですが、大変面白いです。フィクションではありますが、一般的に悪人に描かれやすい西太后が単純な悪人としては描かれておらず、人間臭くてよいと思います。(満州人/男性/30代)
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「傑作宣言」レビューコメント
初めて読んだ時の衝撃は今でも忘れられません。浅田次郎という作家の凄さを知った上下巻でした。実在人名の置き換えに多少戸惑いますが、小説と割り切ってしまえば平気です。(田舎初段/男性/40代)
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「傑作宣言」レビューコメント
サイコ―。映像化して,小説もより楽しめますたよ。(おこめ大好き/女性/20代)
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「傑作宣言」レビューコメント
清朝末期に興味があったので読みました。何回か読むとより面白かったです。科挙から始まり清朝史の色々な出来事が出てくるので面白かったです。(puni/女性/10代)
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「傑作宣言」レビューコメント
とても面白かったから(木花咲耶/女性/50代)
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「傑作宣言」レビューコメント
感動とともに当時の世界に完全に引き込まれた。スケールが大きく、また科挙など自分にとっては知らなかった事の勉強にもなり、大変お世話になった。この作家の最高傑作だと思います。(いっしー/男性/40代)
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「傑作宣言」レビューコメント
ぐいぐい引き込まれて読みました。難しかったけど面白かった。(しゅんちゃん/男性/60代以上)
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「傑作宣言」レビューコメント
最後はバスタオルが必要です。(sadao/女性/40代)
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「傑作宣言」レビューコメント
浅田次郎さんの本は読むうちに引き込まれるものが多いです。(オレンジ/女性/30代)
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「傑作宣言」レビューコメント
私が従来抱いていた、「西太后=悪女」というイメージを根本的に変えた作品です。おそらく、私と同じ感想を持った読者は多いことでしょう。(作品の内容とは直接関係がないですが、)難しい中国人の人名なども、ページの見開きごとにルビがふってあって大変読みやすく感じました。こうした出版社の配慮も考慮して、一票を投じる次第です。(残念なお知らせ/男性/40代)
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「傑作宣言」レビューコメント
中国浪漫なのに、いろいろと中国の(日本人から見て)汚い部分を描写し、それでいてきれいに描いているのがすばらしいと思いました。この系列シリーズの最後の方では、日本軍もからんできて、歴史好きにはたまりません。(松影/男性/40代)
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gaspa
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すごい
NHKのドラマを観て、この本を買いました。内容もとても良く、お勧めです。
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「おすすめ夏の文庫2014」レビューコメント
NHKTVドラマがきっかけで、その後本を読みました。より深く入り込んで読むことが出来ました。そこからは続編も一気読み!李鴻章に惚れました!!(寿/男性/50代)
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「近現代史<昭和・平成>」レビューコメント
中国最後の王朝の、もはや滅亡するより他にどうしようもない状態をどうにかしていこうとする人々のあがきを、ドラマティックに展開した作品。フィクションの部分のなかにうまくノンフィクションを織り交ぜており、歴史の授業では「悪役」としか説明されないような人物が「もしかしたら、現在の共産党もとい体制側に不都合だから悪役とされてるだけかも?」と読者に思わせてしまう、筆者の視点が面白い。(sasa/女性/20代)
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「オススメの夏の文庫100冊」レビューコメント
清王朝転換期の壮大な歴史小説です。読み応え満点!(あらん/男性/40代)
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「無人島に持っていくならこの一冊」レビューコメント
清朝末に生きた強く逞しい主人公達の物語。(沙弥/男性/20代)
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sige
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壮大なドラマのはじまり
ある友人に、浅田次郎のお勧めの作品は何かと質問したら「蒼穹の昴」といったので思い切って4冊まとめて買った。
ラストエンペラーに絡む中国清朝末期の紫禁城を舞台にした物語ということでワクワクしながら読み始めたが、何と言っても中国名が頻繁に出てくる。しかも同一人物でも名前が複数ある。漢字の名前にカタカナのフリカナ。主人公の名前も、李春雲(リイチュンユン)・小李(シャオリイ)・春児(チュンル)と3通りあり、有名な“せいたいごう”も、西太后(シータイホウ)・老仏爺(ラオフォイエ)・慈禧(ツーシー)と3通り出てくる。その他、家族の呼び方も独特のものがあり、はじめは目をウロウロさせながらのろのろと進んだがすぐに慣れた。
貧しい糞拾いの少年“春児”とその幼馴染の兄貴分“文秀”の成長物語。二人が辿った道は運命のいたずらか。
第1巻は、聊斎志異でも出てくる中国の“科挙”の制度についての説明と、梁文秀(リャンウェンシウ)が“殿試”を第一等状元として進士になる物語。一方、当時貧しいものが紫禁城に上がり宮仕えをする早道として“宦官”になる方法があり、男の性器を切り取る職業として“刀子匠(タオズチャン)”も出てくる。ここでの情景はこちらまで痛みで叫びそう。
次に、六代目乾隆帝とそのお抱え老絵師“カスチリョーネ”の話になる。

壮大なスケールで描かれた浅田次郎の中国歴史小説。