- 掌の中の無限
-
チベット仏教と現代科学が出会う時
L’infini dans la paume de la main.- 価格
- 4,180円(本体3,800円+税)
- 発行年月
- 2003年11月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784794806116
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[BOOKデータベースより]
現象世界がかりそめのものであり、固有の実体をもたないことについては、仏教哲学の説くところと現代物理学者の大半が考えているところは一致しているらしいと、これまで言われてきた。しかし、それについての深い議論は聞いたことがない。ここに幸運にも、分子生物学の道からチベットの高僧の下での修行へと転身したフランス人僧侶と、ベトナム出身で仏教の伝統の下に育ったアメリカ人天体物理学者の間に、その議論が互いの納得のいくまで繰り広げられる機会が生まれた。たがいに相手の言い分に誠実に耳を傾け、問題の本質を突き止めようとする態度から、自然に「人はどう生きるべきか」という問いへの道筋が現れてくる。一粒の砂に宇宙を見よ。人間の未来をひらく僧侶と科学者の最高の対話。
道の交わるところで
[日販商品データベースより]存在と非存在―宇宙に始まりはあるか
大いなる時計職人を求めて―組織者原理は存在するか
一粒の砂の中の宇宙―現象の相互依存と全体性
現実という蜃気楼―素粒子の存在について
夏雲を貫く稲妻のように―現実の中心にある非恒常性(無常)
生き物ごとに違う現実―知の雪が溶けるとき
私たちを生みだす行為―個人の運命と集団の運命
時間の問題
カオスとハーモニー―原因から結果へ〔ほか〕
人間の未来をひらく、僧侶と科学者の最高の対話
宇宙や人類の起源をめぐる科学の議論はつねに、私たちが胸の底に抱えた謎を呼び覚ます。「私たちはどこからきたのか?」人間が人間であるゆえに持つこの問いをめぐり、フランス人チベット僧と東洋人物理学者が濃密な議論を交わす。
宇宙や人類の起源をめぐる科学の議論はつねに、私たちが胸の底に抱えた謎を呼び覚ます。「私たちはどこからきたのか?」人間が人間であるゆえに持つこの問いをめぐり、フランス人チベット僧と東洋人物理学者が濃密な議論を交わす。
本書の核心は、著者の一人トゥアンの次の言葉が最も雄弁に語っている。
「科学と仏教をめぐる会話をわれわれは以前から続けていたが、私が今回の対話で学んだ大事な教訓は、仏教と科学の二つの現実観には確かな共鳴と一致があるということだ。現象世界にかんする仏教の記述の一部は、現代物理学、とりわけ量子力学と相対性理論という支柱をなす二大理論の根底にある考え方に驚くほど似ている。仏教と科学の、現実に対するそれぞれの取り組み方は、根本的に違っているとはいえ、克服不可能な対立ではなく、逆に、調和的な相補性へと通じていた。しかもその理由は、両者がともに真理の探究を目指し、真実性と厳密性と論理でその結果を判定するからである。科学は精神性なしには正しい働きはできない。精神性は科学なしには存在しえない。しかし人間は、真の人間であるためにその両方を必要とする」。