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[BOOKデータベースより]
本書は、工業材料(主として金属材料)の変形と破壊の本質を理解するための材料強度学のテキストである。まず、転位論と破壊力学の初歩を説明し、それらの知識をもとに、荷重下におかれた鉄鋼材料の塑性変形と破壊の巨視的な機構との関連について解説する。そして、変形、破壊特性と使用性能との関係についても概説する。材料強度学の目的が構造物の安全のための設計に役立つことにあるとしても、“金属の破壊の取り扱いには常に明確な物理的な描像の把握が肝要である”という観点から説明を加えている。本書は、特別な予備知識がなくても、材料の強度の基本的な考え方が把握できるようにまとめられた、機械系、建設系、材料系の学部学生および関連技術者のための入門書である。
1 金属結晶
2 転位論概説
3 塑性変形とき裂進展による破壊
4 破壊力学
5 種々の破壊形態
6 鋼の熱処理と微視組織
7 構造用鋼
付録1 弾性き裂先端の応力分布
付録2 多軸応力状態下での塑性変形の応力‐ひずみ関係
付録3 ワイブル分布