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[BOOKデータベースより]
愛と哀しみと。人生の苛酷さに堪えるには、自身の心に忠実であるしかなかった。無辜なる二人の宮廷女房が、歌と日記に織り込んだ愛と苦悩―。源平動乱期、建礼門院徳子に仕えたすぐれた歌人右京大夫の自叙伝的な私家集と、鎌倉末期に後深草院の寵を受け、数奇な人生をたどった宮延女房二条の告白文学を収載。
[日販商品データベースより]苛酷な人生体験を和歌と日記に昇華させた後宮女房二人の中世文学の傑作。
本書は、壇ノ浦で戦死した平資盛(すけもり)との悲恋を詠み込んだ私家集『建礼門院右京大夫集』と後深草院に愛されたがために、数奇な人生をたどることになった二条という女性の告白の記『とはずがたり』の二点を収載しました。いずれも中世を生きた女性二人による傑作の評価が高い作品です。 安徳天皇の生母として、一時は国母と仰がれた平清盛の娘建礼門院徳子は、宮廷の頂点から一転、平家一門の敗走劇に随行し、比類ない幸福と不幸にみまわれた悲劇の女性としてつとに有名です。その徳子の全盛に仕え、彼女の甥の資盛と秘密の恋愛を育んでいったのが右京大夫(うきょうのだいぶ)という女性です。 歌集は平家滅亡の時代の証言ともなっているほか、別の恋人の存在や女友だちとの交流、父母への思いなども綴られ、人生の情感を写しとる作者の才能を感じさせます。 『とはずがたり』は昭和時代になってから発見公表され、「埋もれた古典」とも称される異色の名作です。後深草・亀山院の対立など、後の南北朝時代の端緒にもなった宮廷の愛憎劇を背景に、後深草院の気まぐれから『源氏物語』を地でいく愛欲の渦にのまれた作者のあまりにも苛酷な人生が、驚くほど冷静な筆致で記されています。 両者とも、世間に翻弄されつつも、わが身に正直に生きた無辜(むこ)なる女性の姿を伝えて、現代に共感と感銘をもたらす作品です。