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[BOOKデータベースより]
ある朝早く、少女リリーは、老犬ディルが荷造りをしているのを見つけます。ディルは天国に行くところだ、と説明します。天国はとてもすばらしいところ、と思っているリリーは、ディルと一緒に天国にいきたいと思うのですが、リリーはまだ神に召されていないので、いけません。リリーはディルと別れて悲しみにしずみますが、まもなくあたらしい小犬をみつけて、せいいっぱいかわいがってやります。小犬がいまから天国みたいな気分で暮せるように…。
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ずっと一緒に暮らしていた犬が、荷造りして出て行くという。
女の子は、どこにいくのか?どうしていくのか?などと聞いたり、一緒に行こうとしたり、待ってもらおうとしたりするが、天国の使いの人たちがしっかり約束どおりに犬を連れて行ってしまって…
ペットの犬が死んでしまう。家族として一緒にいて、いつまでも一緒に暮らすものだと思っていた小さい女の子が、「命の終わり」があることを知る切ない話。シンプルで明るい場面が続き、ユーモアが溢れる会話に笑うが、時間は冷酷だ。犬のほうは自分の運命を受け入れ、潔く旅立つ準備をしたりして、悟った風で、感情があまりないみたいに見えて憎らしい。残された女の子は、犬のいない場面をあれこれ体験して打ちのめされる。
どの場面も、控えめな表現だから、かえってぐっと心に迫る。
生き物はみんな寿命があるけど、それを始めて知る人の気持ちや、なんども経験している人の気持ちがしっかりと伝わってくる。
時間と命について、優しく教えてくれる良書。(渡”邉恵’里’さん 40代・東京都 )
【情報提供・絵本ナビ】