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[BOOKデータベースより]
本書は、現象学的な方法によって、写真の本質・ノエマ(『それはかつてあった』)を明証しようとした写真論である。
「写真」の特殊性
分類しがたい「写真」
出発点としての感動
「撮影者」、「幻像」、「観客」
撮影される人
「観客」―その無秩序な好み
冒険としての「写真」
鷹揚な現象学
二重性
「ストゥディウム」と「プンクトゥム」
「ストゥディウム」
知らせること
描くこと〔ほか〕
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「3 SPECIAL BOOKS」レビューコメント
【その他】 この本は写真論だけれど、写真論ではない。写真の見方を教えてくれるけれど、それは単に写真だけでなく、世の中のありとあらゆるものに対する見方を教えてくれるものなのだ。愛する母親の子供時代の写真、その〈温室=明るい部屋〉で撮られた1枚が、自分にとってなぜほかのすべての写真とは違う母親の本質を現わすものだったのか。それを突き止めるためにこの一冊は費やされる。私たちの視線をざわめかせ、突き刺し、懐かしさを感じさせ、なにかを一気に思い出せるような要素は写真のどこに存在するのか。「ステゥディウム」と「プンクトゥム」という概念を使ってそれを解きあかしていく過程は圧巻で、私のその後のすべての思考の基礎となった。
この本は写真論だけれど、写真論ではない。写真の見方を教えてくれるけれど、それは単に写真だけでなく、世の中のありとあらゆるものに対する見方を教えてくれるものなのだ。愛する母親の子供時代の写真、その〈温室=明るい部屋〉で撮られた1枚が、自分にとってなぜほかのすべての写真とは違う母親の本質を現わすものだったのか。それを突き止めるためにこの一冊は費やされる。私たちの視線をざわめかせ、突き刺し、懐かしさを感じさせ、なにかを一気に思い出せるような要素は写真のどこに存在するのか。「ステゥディウム」と「プンクトゥム」という概念を使ってそれを解きあかしていく過程は圧巻で、私のその後のすべての思考の基礎となった。
村上政/編集長 エンジン
3 SPECIAL BOOKS掲載日:2012/10/15
【情報提供・3 SPECIAL BOOKS】