古代日本のチーズ

角川選書　２７７

角川書店 ＫＡＤＯＫＡＷＡ
広野卓　

• 価格: 1,540円（本体1,400円＋税）
• 発行年月: 1996年10月
• 判型: Ｂ６
• ISBN: 9784047032774

内容情報

[BOOKデータベースより]

聖徳太子はチーズを食べていたにちがいない。「蘇」とよばれた日本独自のチーズは、朝廷への貢納を義務づけられており、長屋王をはじめとする奈良朝貴族、「光源氏」に象徴される平安朝貴族に滋養食として珍重された。そのため諸国の農民が牛からの搾乳とチーズ製造に携わった。乳製品に関する科学的分析と古代史料の考証、発掘された木簡の最新情報を手掛かりに、「蘇」の物性とその貢納制度の実態を解明し、日本のチーズにまつわる古代史に光を当てる。

第１章　古代のチーズ・世界のチーズ
第２章　聖徳太子とチーズ―ミルク文化の伝来
第３章　長屋王とチーズ―木簡で証明された天平のチーズ
第４章　鑑真和上とチーズ―本草書と仏典の乳製品
第５章　醍醐天皇とチーズ―『延喜式』の謎
第６章　「光源氏」とチーズ―平安文化を支えた滋養薬
第７章　後醍醐天皇とチーズ―ミルク文化の消滅