- 父のふるさと
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- 価格
- 1,046円(本体951円+税)
- 発行年月
- 1996年08月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784309731155
[BOOKデータベースより]
有名校だけが進路だろうか?父のふるさとに家出した中学生を待っていたものは…NHKTV「中学生日記」のものがたり化。こどもから大人まで世代を超えて味わえる新しいものがたりの誕生。
児童物語にしては、起伏があるドラマチックなお話です。
自分の夢を生かすべきか、親の言うように有名校を目指すべきか、受験生の信一が精神的に追い詰められて家出した先は、父親のふるさと。
自分を息子と間違えてしまう祖父の中に、親が息子を思う心を見つけました。
祖父は一人取り残されても、息子に期待しつつ懸命に仕送りを続けながら、息子が帰ってくることを心待ちにしていました。
そこにやってきた信一の父親もまた、親でありながら、息子としての自分を見つけました。
子どもに何を期待するのだろう。
自分の生き方は何だったんだろう。
ふるさとがあることも素晴らしいことです。
親子三代が中心ですが、この物語にはもう一人の登場人物が大きな存在です。
信一の通う中学校の南先生。
生徒たちを指導しながら、自分も生きる道をどこかで踏み外してしまったようで、落ち込んでしまった、等身大の人間です。
信一家族との関わりで、自分も自分の生き方を見つめ直すのです。
完璧な自分の人生なんてない。
人にも完璧な生き方なんてない。
自分の生き方について、考えさせられてしまいました。(ヒラP21さん 50代・千葉県 )
【情報提供・絵本ナビ】