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[BOOKデータベースより]
「秩序問題」という社会理論の問題の立て方は、根本のところで間違っていたのではなかろうか。近代の社会科学は人々の主観を超えたところに社会の客観的把握の根拠を設定してきたが、著者はそれを否定して、制度とは人々の主観的な意味世界に究極の根拠を置く理念的実在であるとする。意味の体系としての社会は、あたかも暗い宇宙空間を背景にしてただ一つ青く輝く地球のように、宙に浮かんでいる。個人主義的社会実在論ともいうべき構図をとることによって、制度にまつわるさまざまな謎を鮮やかに解明する現代自由学芸の騎士による、新たな構想力の論理をめざす旅の物語。
第1章 制度という問い
第2章 パーソンズにおける秩序問題
第3章 秩序問題のゲーム論
第4章 コンヴェンションへの懐疑
第5章 規範の意味論
第6章 ルールの実在論
第7章 社会的世界についての知識
第8章 方法論的個人主義を超えて
第9章 制度の概念
第10章 二次理論としての制度論