- アンナの赤いオーバー
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児童図書館・絵本の部屋
A new coat for Anna.評論社
ハリエット・ジィーフェルト アニタ・ローベル 松川真弓- 価格
- 1,430円(本体1,300円+税)
- 発行年月
- 1990年12月
- 判型
- B5
- ISBN
- 9784566002883
[BOOKデータベースより]
戦争が終わったら、アンナは、新しいオーバーを買ってもらうことになっていました。戦争は終わりました。でも、お店はからっぽです。オーバーも、食べ物もなんにもありません。アンナのオーバーを手に入れるために、お母さんは、どうしたのでしょうか。
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ユーザーレビュー (2件、平均スコア:5)
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「クリスマスに贈りたい本 2013」レビューコメント
人と人のつながりや助け合うあったかさが伝わる本だから。(an/女性/20代)
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ほんらぶキャンペーン
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「3 SPECIAL BOOKS」レビューコメント
【いつもの1冊】 いろんなことを小さいながらに学び取ったきっかけの本。すてきすぎます。
「戦争が終わったら、あたらしいオーバーを買ってあげようね」アンナの古いオーバーはすりきれて小さくなってしまっていたから、去年の冬、お母さんはそう言いました。でも戦争が終わっても、お店にものはなく、家にはお金もありませんでした。お母さんはアンナに新しいオーバーを作るために知恵を絞ります。おじいさんの金時計と引き換えに、お百姓さんから羊毛をもらいます。でも羊の毛を刈るのは春なので、毎週羊に会いに行って春を待ちます。ランプと引き換えに、糸つむぎのおばあさんに羊毛を紡いでもらいます。でもおばあさんは早くつむげないので、夏まで待ちます。紡いだ毛糸を赤く染めるために、夏の終わりにお母さんとアンナで森でコケモモも摘みます。ガーネットのネックレスと引き換えに、はたやさんに毛糸で布地を作ってもらいます。これには二週間かかります。最後にティーポットと引き換えに、仕立て屋さんに布地でオーバーを縫ってもらいます。寸法を測って仕立てに一週間。ついに素敵な赤いオーバーが出来上がります。そしてクリスマスが近づきます。アンナとお母さんは、アンナの赤いオーバーを作ってくれた人たちをみんな、クリスマスイブに家に招待しました。みんな、新しいオーバーを着たアンナは本当にかわいいと思い、こんなに素敵なクリスマスはまったく久しぶりだ、と言い合ったのでした。
実話を元にしたお話です。戦後の物のない時代に、一枚のオーバーを手に入れるのは大変なことでした。手間がかかること、長い間待つことをむしろ楽しみ、そうして出来上がったオーバーはアンナにとってかけがえのない大切な宝物になるでしょう。家の装飾品はなくなってしまいましたが、それ以上に大切なものを手に入れたのではないでしょうか。最初に登場するアンナと、新しいオーバーを着たアンナを比べると、大きく成長しているのがよくわかります。お話の背景には戦争の暗い影が見て取れます。お父さんは登場しませんし、オーバーの製作に関わった人たちも家族の姿が見えません。もの余りの時代ですが、年に一度はこんなお話を子どもに読んであげたいものです。大人の心も豊かにしてくれる作品です。
【情報提供・絵本ナビ】