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[BOOKデータベースより]
あの日はぬけるように空が青かった。8月といえば樺太も夏の盛りだ。糧秣受領に出掛けたトラックの上で眺めた真っ白い雲の峰や、急降下してくるソ連機の爆撃を避けてうずくまった草むらの中での、鼻をかすめるエゾニュウやカンゾウの匂いを、まるで昨日のように思いおこすことができる。学徒玉砕を当然と信じていたから、生きていることの喜びをしびれるように実感できていたのだ。そしてその反面がむしゃらに生きたいとも願っていた。