- ムギと王さま
-
- 価格
- 2,860円(本体2,600円+税)
- 発行年月
- 1982年11月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784001150834
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1971年:石井桃子訳で刊行。原書は1955年刊行。作者が70歳以降に、自分の作品の中から27篇を選んだ童話集。
作者の前書き:生い立ちや、子ども時代の読書環境など、から始まり、童話27篇、後書きに訳者の解説や翻訳時の工夫などが語られる。子どもの楽しめるいいお話に生涯をささげた女性二人の、真心のこもった本。
童話は創作もあれば、何かの昔話を下敷きにしたようなものもある。
悲しいお話、感動的なお話、社会を皮肉ったお話、ちょっとしたお話、けっこう長いお話、詩のようなお話…など、いろいろな話がいっぺんに楽しめる。昔の外国の様子が、レトロな挿絵で表され、物語の情景を想像する助けになる。
どれも美しい情景や、人々の心の動きが生き生きと感じられ、読み応えのある物語ばかりだ。
印象に残ったのは「十円ぶん」というお話。
十円玉を拾った少年が、いろいろな冒険をするというお話。原書は外国で出版されたので、通貨の単位や価値などが日本とは違うが、翻訳者が日本の1970年代の子ども達に、身近に感じられてよく理解できるように「十円」とした、という。
ガチャガチャに入れて、おもちゃを1つ買えるくらいの金額。
駄菓子屋でお菓子が1つか2つか、買えるくらいの金額。
電車で1駅か2駅くらい、行かれる金額。
正確にはわからないが、おそらくそのくらいのお金。お小遣いを名いっぱい楽しく使うために、知恵を絞った子ども時代。
今は生活費の工面や、会社の経理などで無駄が出ないように知恵を絞っている。
お金の話は、なかなか楽しい童話になりにくい気がしたが、さにあらず。読者が追体験しやすい、身近な物語になっていた。
石井桃子訳の、独特の言葉のセンスが楽しく、妙に懐かしい。
ママ、と言わず、おっかさん。
日本の昔話でも語るような口調で、ちょっと外国のユーモアもたっぷり、生きる知恵や苦しみ、喜びも悲しみもたっぷり入った、濃厚な物語を楽しめる。今、こういう昔気質の、美しい日本語は貴重だ。
やや大人向きかもしれない。(渡”邉恵’里’さん 40代・東京都 )
【情報提供・絵本ナビ】