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【軍師官兵衛ぴあ】 大河ドラマをきっかけにゆかりの地巡礼ブームふたたび
ぴあ(株) 「軍師官兵衛ぴあ」編集長 相羽康行
2014年のNHK大河ドラマは、黒田官兵衛を主人公にした「軍師 官兵衛」に決まりました。戦国時代を舞台とするのは2011年の「江〜姫たちの戦国〜」以来ですが、戦国武将が主人公の大河は、直江兼続の生涯を描いた2009年の「天地人」まで遡ります。
2009年といえば、歴女ブームが起こっており、武将たちのゆかりの地への「巡礼」が大人気の年でした。当時、そのブームにあやかり「戦国武将ぴあ」なるものを企画して、歴史旅行ガイドの走りとして市場に受け入れられました。そして今回、久々の戦国武将ものということで迷わず「軍師官兵衛ぴあ」を企画しました。
「歴史ガイド本」とは、戦国武将の「ゆかりの地」の観光ガイドを中心に「人物」や「歴史」の解説も掲載されたもので、ライトユーザー向けの入門書の位置づけの内容です。
今回の「軍師官兵衛ぴあ」は、NHK大河ドラマを見進めていくうちに自然と湧いてくる疑問「この人は、どんな人?」「あの人とこの人はどんな関係?」「この戦いの場所はどこ?」といったものを解決する、サブガイド的な内容を目指しています。もちろん、姫路市、福岡市、中津市、長浜市、瀬戸内市といった官兵衛のゆかりの地ガイドにも、かなりのページを割いて紹介しています。取材時の情報では、ゆかりの地の各自治体は多彩なイベントを予定しており、相当な盛り上がりを見せています。この機会に歴史を肌で感じる旅に出てみるのもいいかもしれません。
肝心のドラマの内容ですが、脚本を担当している前川洋一氏のインタビューに立ち会った際、12話までの脚本を読ませていただきました。あらすじは見てのお楽しみですが、史実と人間を描いたドラマ部分のバランスが絶妙で、かなり期待できるものでした。見どころの一つとして、有岡城に一年間監禁された後、官兵衛の人柄にどう変化があったのか。インタビュー時には、まだ執筆されてないとのことでしたので、今から楽しみです。今回の大河をきっかけにゆかりの地「巡礼」ブームが再び起こって欲しいものです。
(日販発行:月刊「新刊展望」2014年1月号より)
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相羽康行さんにとっての「トクベツな3冊」
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