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[BOOKデータベースより]
殺されたい。愛するお前に。究極の純愛!あんどうれい、大竹直子、九州男児、こふで、紗久楽さわ、超豪華!イラスト陣!
序 男女の恋は間に合わせ、男色こそ恋の本道
巻1(色はふたつの物あらそひ―男が男に恋する二十三の理由;此道にいろはにほへと―この道ひとすじ「一道」先生、少年二人の恋路見守る ほか)
巻2(形見は二尺三寸―信玄公と共に戦ったこの刀、これで仇を討ってくれ;傘持つても濡るる身―俺もいつかは兄分を持ち、その方を可愛がりたい ほか)
巻3(編笠は重ねての恨み―恥辱を晴らすは衆道の義、武士に劣らぬ稚児の心根;嬲りころする袖の雪―雪責めしたのは、ただお前だけだと言ってほしかったから ほか)
巻4(情けに沈む鸚鵡盃―遊女に飽き、妻に先立たれ、最後に行き着くところは;身替りに立名も丸袖―愛する人の代わりに死ねますか。男色の意気地が奪った三人の命 ほか)
殺されたい、愛するお前に...。おお、これが究極の純愛というヤツなのか。
井原西鶴が1687年に描き出した、詩情あふれる華麗・勇武な男色物語が、遂に現代に甦る。
若衆と念者の「死をも辞さない強い絆」は、常に焦点ととして描かれる三角関係の緊張感とともに、長い間、誠の愛を渇望して止まぬ人々の心を密かに潤し続けてきた。
世界の奇書として名高い『男色大鑑』。全集でしか読めなかった作品群が、わかりやすい現代語と豪華漫画家陣[あんどうれい、大竹直子、九州男児、こふで、紗久楽さわ]の挿絵によって鮮やかに息を吹き返す。
天才、井原西鶴による300年前のストーリーが今ここに復活。魅惑の古典世界への道しるべが、ここに登場。古典文学は、ここから学ぶと絶対楽しい!
本書は『男色大鑑』八巻中、前半の武家社会の衆道に取材した作品四巻までを収録(後半の四巻は2019年6月に刊行予定)。
現代語訳は、若手中心の気鋭の研究者、佐藤智子、杉本紀子、染谷智幸、畑中千晶、濱口順一、浜田泰彦、早川由美、松村美奈。
●本文より
「今の思いはどうだ。これでも白状せぬか!」
と仰せられた。小輪は右手を差し出して、
「この手で兄分をさすりましたゆえに、さぞかしお憎しみは深いことでしょう」
と言うと、殿は飛びかかってその手も斬り落としておしまいになった。
〈巻2の2 傘持つても濡るる身〉より
「御貴殿を深くお慕いしております証拠には......」
と同時に肩を脱ぐと、
団之介の左腕には「嶋村」、内記の左腕には「藤内」と名字と名前をそれぞれ刺青して、
「御貴殿に逢わないうちからこの通りです」と見せた。
〈巻2の5 雪中の時鳥〉より
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