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書肆侃侃房 地方・小出版流通センター 沢山遼
点
1 絵画の思考(ジャクソン・ポロック―隣接性の原理;福沢一郎と場;限界経験と絵画の拘束―香月泰男のシベリア;差異と関係―ジョセフ・アルバースとブラック・マウンテン・カレッジの思想;ニューマンのパラドクス;ウォーホルと時間;辰野登恵子―グリッド/斜行/アクソノメトリー)2 事物経験の位相(繋辞なき反復―高松次郎の非‐命題;レイバー・ワーク―カール・アンドレにおける制作の概念;都市の否定的なものたち―ニューヨーク、東京、1972年;事物の退隠―ロバート・モリスの盲目性;火星から見られる彫刻)3 テクストの力学(自然という戦略―宗教的力としての民藝;ポスト=メディウム・コンディションとは何か?;形象が歪む―アヴァンギャルドとキッチュ)
美術作品は思想たりうる。そしてその思想は事物としての作品にこそ結実している。事物としての作品の徹底した調査、精緻な分析が導き出すのは、別の思想の可能性である。かつて現代美術と呼ばれた作品たちを、現代(その時代の拘束)から解放するために、著者は作品のいかなる細部も見逃さない。いまだ考えるに値し、制作するに値する、さまざまな問題=主題群がそこにある。それを教え、元気を与える、これが批評の本来あるべき姿だ。この真摯な純度を見よ!──────岡ア乾二郎 アンディ・ウォーホル、ジャクソン・ポロック、バーネット・ニューマン、カール・アンドレ、ロバート・モリス、香月泰男、福沢一郎、辰野登恵子、高松次郎、ゴードン・マッタ?クラーク、ロザリンド・クラウス、クレメント・グリーンバーグ、イサム・ノグチ──。「美術手帖」芸術評論募集第一席を受賞した著者による堂々たる美術批評。単行本書き下ろしとして、イサム・ノグチ論「火星から見られる彫刻」を収録する。芸術の思考=批評はここから開始される。美術批評の新たな達成。【序より】芸術を経験することとは、振動する差異と諸力のただなかに巻き込まれることだ。芸術の思考=批評はそこから開始される。本書は、そのような、絡み合いせめぎ合う諸力の束としての芸術作品の分析を試みる。俎上に載せられるのは、絵画、彫刻、批評など、いずれも、近現代の芸術動向と深く関わる対象群だ。(……)「一」であると同時に「多」であるところの芸術、意志と方向をもつ芸術、客体化された一個の思考・思想としての芸術。作品を知覚すること、批評することの出発点に、こうした芸術の力学を置くことから、本書は始められる。
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1位
又吉直樹
価格:1,320円(本体1,200円+税)
【2015年03月発売】
一覧を見る
[BOOKデータベースより]
1 絵画の思考(ジャクソン・ポロック―隣接性の原理;福沢一郎と場;限界経験と絵画の拘束―香月泰男のシベリア;差異と関係―ジョセフ・アルバースとブラック・マウンテン・カレッジの思想;ニューマンのパラドクス;ウォーホルと時間;辰野登恵子―グリッド/斜行/アクソノメトリー)
[日販商品データベースより]2 事物経験の位相(繋辞なき反復―高松次郎の非‐命題;レイバー・ワーク―カール・アンドレにおける制作の概念;都市の否定的なものたち―ニューヨーク、東京、1972年;事物の退隠―ロバート・モリスの盲目性;火星から見られる彫刻)
3 テクストの力学(自然という戦略―宗教的力としての民藝;ポスト=メディウム・コンディションとは何か?;形象が歪む―アヴァンギャルドとキッチュ)
美術作品は思想たりうる。そしてその思想は事物としての作品にこそ結実している。
事物としての作品の徹底した調査、精緻な分析が導き出すのは、別の思想の可能性である。
かつて現代美術と呼ばれた作品たちを、現代(その時代の拘束)から解放するために、著者は作品のいかなる細部も見逃さない。
いまだ考えるに値し、制作するに値する、さまざまな問題=主題群がそこにある。
それを教え、元気を与える、これが批評の本来あるべき姿だ。
この真摯な純度を見よ!
──────岡ア乾二郎
アンディ・ウォーホル、ジャクソン・ポロック、バーネット・ニューマン、カール・アンドレ、ロバート・モリス、香月泰男、福沢一郎、辰野登恵子、高松次郎、ゴードン・マッタ?クラーク、ロザリンド・クラウス、クレメント・グリーンバーグ、イサム・ノグチ──。
「美術手帖」芸術評論募集第一席を受賞した著者による堂々たる美術批評。単行本書き下ろしとして、イサム・ノグチ論「火星から見られる彫刻」を収録する。芸術の思考=批評はここから開始される。美術批評の新たな達成。
【序より】
芸術を経験することとは、振動する差異と諸力のただなかに巻き込まれることだ。芸術の思考=批評はそこから開始される。本書は、そのような、絡み合いせめぎ合う諸力の束としての芸術作品の分析を試みる。俎上に載せられるのは、絵画、彫刻、批評など、いずれも、近現代の芸術動向と深く関わる対象群だ。(……)
「一」であると同時に「多」であるところの芸術、意志と方向をもつ芸術、客体化された一個の思考・思想としての芸術。作品を知覚すること、批評することの出発点に、こうした芸術の力学を置くことから、本書は始められる。