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紺碧の空
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ああ!ビールが飲みたい!!!
紀行、というのはちょっと違う気がする。
この本の副題は「ビール通のための15章」だが、まさに、ビールへの愛情が詰まった、ビール薀蓄本。”紀行”というのはおそらく著者が昔訪れた地のビールの紹介を豊富にしているからだろう。初出が違う文章が幾つか組み合わされているらしく、紀行なのか歴史を語る本なのかの線引きがよくわからない。
いずれにせよ、ビールが大好きなビール専門家が書いたビールの本で、「ビール好きによる、ビール好きのための、ビール好きの本」といった感じです。ビールは文明の発祥から人間と歩みをともにし、幾多の紆余曲折を経て現在のピルスナー全盛の時代が到来しました。
その紆余、曲折、そして現在も力強く独自の道を歩むビールたちを筆者は生き生きと描写しています。「ビールはみんな同じ」ではない!とこの本を多くの人に薦めたい気持ちでいっぱいです。
そして何より、この本を読んでいるとビールを飲みたくなる。筆者の描写を頭に思い描き、その味その喉越しを想像するとそこにはパラダイスが広がります。ペール・エールのきりっとした苦味。スタウトのロースト感あふれる風味。ベルジャンエールの芳醇な風味、ドイツラガーの重厚な味わい。そしてピルスナーのすっきりとした喉越し。
ああ!ビールが飲みたい!!!
[BOOKデータベースより]
ハンムラビ王、神聖ローマ皇帝、ルター、鴎外、ギネス…。世界のビールのルーツがわかる。
第1章 ビールの発祥
第2章 エールについて
第3章 ポーターとスタウト
第4章 エールの蹉趺とCAMRAの発祥
第5章 修道院とビール
第6章 ヴァイヘンシュテファンとザンクト・ガレンの修道院
閑話の章 ビールこぼれ話
第7章 液体のパンとマルチン・ルター
第8章 ビールの純粋令
第9章 ミュンヘンとビール
第10章 ピルゼン・ビール
第11章 ドイツの上面発酵ビール
第12章 ベルギーとビール
第13章 自然発酵のランビック
第14章 バドとライトとアメリカン
第15章 「麦酒伝来」―わが国ビール事始め