- 希望の国のエクソダス
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- 価格
- 979円(本体890円+税)
- 発行年月
- 2002年05月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784167190057
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ユーザーレビュー (2件、平均スコア:5)
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「3 SPECIAL BOOKS」レビューコメント
【きっかけの1冊】 「本を読む」ということを、わたしは昔から呼吸するように行っていました。だけれども世の中は清純な空気だけでなく、スモッグや排気ガスだって混じってる。がつん!と、それを教えてくれた本でした。
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せみまる
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エンタテインメント性にあふれた文学
なぜ本書を手に取ったかというと、すでに様々なメディアで引用されている、登場人物の以下の言葉からでした。
「この国には何でもある。本当にいろいろなものがあります。だが、希望だけがない」
本書は2000年から2007年にかけての日本が舞台。つまり、執筆された当時からみると近未来小説ということになります。もちろん未来予測小説ではないので、当たったの当たらないのを云々するのは不粋でしょう。
しかし序盤のアフガニスタンの描写(9.11はまだのころ!)や民主党の政権交代、長引く不況など著者の想像と合致している部分が少なくありません。なにより、冒頭に紹介した科白にあるような「希望のない」時代の到来を予感していた知性には脱帽します。
そして、思っていたよりエンタテインメント性にあふれ作品でした。著者はあとがきでは本書を"ファンタジー"と称しています。たしかにアンファンテリブルから始まり、中盤の情報戦や中学生の群体のごとき無個性さ、終盤にいたってのユートピアづくりなど古き良きSFにあるエッセンスを盛り込んだものと読めます。
2000年当時に想像された未来と現代を比較して楽しむもよし、SFとして読んでもいいのかもしれないし、経済小説としての一面もある、おもしろさに間違いない小説です。
[BOOKデータベースより]
2002年秋、80万人の中学生が学校を捨てた。経済の大停滞が続くなか彼らはネットビジネスを開始、情報戦略を駆使して日本の政界、経済界に衝撃を与える一大勢力に成長していく。その後、全世界の注目する中で、彼らのエクソダス(脱出)が始まった―。壮大な規模で現代日本の絶望と希望を描く傑作長編。