- 生きる
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- 価格
- 660円(本体600円+税)
- 発行年月
- 2005年01月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784167141646
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これはメイド萌えの作品
切腹が当たり前だった武家社会だからこそ、生きるということが何なのかを考えさせられる。という直木賞を受賞した表題作はもちろん素晴らしい。しかし、この本は中篇集である。ここでは最後に収録された「早梅記」に注目したい。主人と女中の許されざる切ない恋。これは本当に感動の名作である。舞台は江戸時代の日本であるが、女中というのは要するにメイドのことであって、つまりだ、この物語はご主人様とメイドの物語なのである。江戸時代においてもこういう文化は盛んだったのである。こんな言い方をしたら作者は怒るだろうが、この物語はそういう要素を多分に含んでいる。現在においてメイドなんていうとなんだか滑稽に扱われてしまいそうだが、身分格差のあった時代において主人とメイドの関係とは、世間に認められない本当に哀しい恋だったのだろう。