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[BOOKデータベースより]
一兵卒から叩き上げの予備少尉42歳。なぜ年齢も属性も異なる山本又が蹶起に参加したのか。しかも事件後には山王ホテルからただ一人逃亡(4日後に自首)。青年将校たちの中で異彩をはなつ山本又の謎がいま明かされる。新発見・獄中手記。
序文 山本又と安藤輝三の不思議な縁
[日販商品データベースより]第1部 現代語訳『二・二六日本革命史』
第2部 原文『二・二六日本革命史』
解説 事件の観察者
山本又予備役少尉は、事件後に安藤輝三大尉から「二・二六日本革命史を書いてください」と託された。裁判で禁固10年の判決を受けた山本は、安藤大尉の意を受けて、小菅刑務所の中で手記を書き始める。遺族がこの手記を発見したのは、2008年。蹶起将校の未公表手記が世に出るのは、おそらくこれが最後と思われる。
山本は、こう書き始めている。「獄中看守ノ嚴シクナイ夜中ニ手記ス。記事前后スルアリ、乱筆アリ、唯眞相ヲ後世ニ伝エントス」。そこには事件前夜に磯部浅一とともに歩兵第一連隊に向う場面(実は尾行されていた)から、獄中で同志が銃殺される音を聞いた瞬間までもが描かれている。
また山本は蹶起趣意書をガリ版で切る役を任されていたが、その直前、村中孝次の原案から、突如22文字が削られることになった。その一文とは――。
陸相官邸に当日朝乗り込んできた石原莞爾を誰何したのは山本だった。石原は「見当たり次第、殺害すべき人物」に指定されていたが、山本は「コノ人ヲモ亦味方ニセントス」と考え、案内したという。陸軍大臣告示の「蹶起ノ趣旨ニ就テハ天聽ニ達セラレアリ」に大喜びする将校たちの様子や、真崎甚三郎や寺内寿一ら軍事参議官との談判など、その場に居た者ならではの臨場感に富む描写がなされている。
山本は当時、42歳。20代〜30代が中心の青年将校より一世代上のため、一歩引いたスタンスで事件を見つめている。また、各部隊との連絡役だったため、二・二六事件を網羅的に記述している。
大詔渙発か、討伐か――。情報が入り乱れる中、それを確認すべく、山本は石原や香椎戒厳司令官と単独で会見している。果たして、幹部たちはどう答えたのか。
出所後、敗戦を迎えた山本は、ひとり山小屋にこもり、悲憤の中で死んでいった。