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[BOOKデータベースより]
村上は、カーヴァーの日常性の理解を暴力の予兆として受け取った!?カーヴァー、チャンドラー、フィッツジェラルド、アーヴィング、オブライエン…アメリカ小説の受容を通して、村上文学の本質に迫る。
第1章 都市の架空性を生きる・レイモンド・チャンドラー―『風の歌を聴け』の背景
[日販商品データベースより]第2章 反面教師としてのフィッツジェラルド―『ノルウェイの森』はなぜ深いか
第3章 記号としての暴力性・ジョン・アーヴィング―『羊をめぐる冒険』はどのように書かれたか
第4章 暴力性の由来―レイモンド・カーヴァーの受容
第5章 旅する村上春樹―『遠い太鼓』『やがて哀しき外国語』『辺境・近境』
第6章 暴力性を突破する・ティム・オブライエン再考―「5月の海岸線」から『約束された場所で』まで
終章 回帰する村上春樹―『スプートニクの恋人』と『神の子どもたちはみな踊る』
村上春樹はレイモンド・カーヴァーをはじめとして、多くのアメリカ人作家の翻訳家としても知られている。しかしながら、これまでそれが村上にとってどういう意味を持っているかについて、まとまった形で論じられることはなかった。……本書は、今、問題となっている「暴力性の由来」について、アメリカ小説はどのような影響を村上文学に与えたのかを探った初の評論である。