- 静かな大地
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- 価格
- 1,100円(本体1,000円+税)
- 発行年月
- 2007年06月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784022644008
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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:5)
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NH703
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名も無き人々の北海道開拓史
先住のアイヌ人と共存し、協力しながら行われた静内開拓。
名も無き人々が紡ぎ出した、決して表に出ることのない北海道開拓の歴史がこの本にはある。
読んでいてアイヌを否定し続けてきた和人の罪の深さというのを感じたし、当時の大多数の和人が如何に傲慢で徹底的にアイヌを虐めてきたのかと。
フィクションなんだけど本当に考えさせられる部分がある。
長大作で読書慣れしてる人向きだが、北海道が好きなら一度読んだ方がいい。
著者独特の流れるような文章の向こう側に、開拓の時代に振り回された人々の汗と涙が見えるような気がするから。
[BOOKデータベースより]
明治初年、淡路島から北海道の静内に入植した宗形三郎と四郎。牧場を開いた宗形兄弟と、アイヌの人々の努力と敗退、繁栄と没落をえがく壮大な叙事詩。著者自身の先祖の物語であり、同時に日本の近代が捨てた価値観を複眼でみつめる、構想10年の歴史小説。第3回親鸞賞受賞作。