重要ゴールデンウイークの営業についてのご案内

重要お取り扱い商材の変更について

本屋大賞
メディア化情報

本屋大賞

メディア化情報

オンライン書店【ホンヤクラブ】はお好きな本屋での受け取りで送料無料!新刊予約・通販も。本(書籍)、雑誌、漫画(コミック)、洋書など在庫も充実

創作の現場

今月の作品

神秘
購入はこちら

著者関連商品

彼が通る不思議なコースを私も
友人がビルから飛び降りようとしている現場で、霧子は椿林太郎と出会った。学習障害児の教育に才能を発揮する、優秀で少し変わった小学校教師。彼には知られざる能力があって…。生への根源的な問いを放つ傑作長編。
購入はこちら

快挙
あの日、月島の路地裏であなたを見つけた。これこそが私の人生の快挙。しかし、それほどの相手と結婚したのに5年が過ぎると、夫婦関係はすっかり変質してしまった…。結婚の有り様を問う傑作夫婦小説。
購入はこちら

2014年 6月号
白石一文Kazufumi Shiraishi

「ヤドカリみたいに、1作書き終わるごとにほぼ引っ越しています。住んでいない場所は書けないから」。いわば生活そのものが取材。2011年に神戸へと移り住んだのは、その街を舞台に長編小説『神秘』を書くためだった。昨年初め東京に戻ってからは都心の高層マンションに暮らす。寝室兼書斎で夜中に執筆するのがこれまで長年のスタイル。だが今年1月、心機一転、自宅外に仕事場を設けた。「『神秘』を書き終えて、作家として一区切りがついたんです。それで仕事場を変えました」

神秘』は「作家白石一文の集大成」だという。「初めて恋愛や青春を抜きにして、死の怖さからも離れて。そんな小説を書きたかった」。大きなテーマに据えたのは、がんとその治癒。余命1年を宣告された主人公を通して「死の1年前に人は何を考えるか」を描き出す。長編の醍醐味たっぷりのストーリー展開に、生と死への深い思索が豊かに織り込まれた圧巻の1冊。家族とは、夫婦とは、身体とストレス、死ぬということ……現代人のそんな問いに対する示唆にも出会えるだろう。

創作の現場

仕事場を変えたもう1つの理由が、作家仲間の角田光代さんの影響。「朝、仕事場に通勤して夕方には切り上げるという規則正しい角田さんの執筆生活を、真似してみようと思って。作品の質の高さと生産量の秘訣がそこにあるのかなと。でも角田さん、最近やめたんだって。ハシゴをはずされた気分(笑)」。広いデスク、その両脇にベッドとリラックスチェア。大きな窓からの光で室内はとても明るい。小さな台にノートパソコンを載せているのは「画面を目の高さにするため」。キーボードは外付け。

(日販発行:月刊「新刊展望」2014年6月号より)

今月の作品

神秘
余命1年。末期がんを宣告された出版社役員の菊池は、治療を放棄しある確信をもって神戸に移住。待ち受けるのは「究極の死」か、「もうひとりの自分」か…。この世界と人間の営みを明かす、白石文学の集大成。
購入はこちら


プロフィール

白石一文
白石一文
1958年福岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。文藝春秋勤務を経て、2000年『一瞬の光』でデビュー。09年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』で第22回山本周五郎賞、10年『ほかならぬ人へ』で第142回直木賞を受賞。『僕のなかの壊れていない部分』『私という運命について』『火口のふたり』『快挙』『彼が通る不思議なコースを私も』ほか著書多数。
飼い猫が4匹。彼らがいない仕事場に移り「生産性が上がった」とか。「夜中、猫がトイレの砂をザッザッ→気になって執筆を中断→片づけて、さあ書こう→別の猫がザッザッ→気になって……(以下同)。それで執筆時間が大幅に削られていたんです」

新刊展望のご案内

新刊展望 2014年6月号
【今月の主な内容】
[対談]宮木あや子×彩瀬まる 作家同士、書くこと、読むこと。
[インタビュー]原田マハさん、白石一文さん
購入はこちら

オンライン書店【ホンヤクラブ】はお好きな本屋での受け取りで送料無料!新刊予約・通販も。本(書籍)、雑誌、漫画(コミック)、洋書など在庫も充実