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[BOOKデータベースより]
練習問題を解いているあいだが最も幸福だと知ったとき、少年少女はすこしだけ大人に近づく。言葉と音と時間の不可思議をめぐる五十二篇。十一年ぶりの回送電車が夜中の踏切を通過する。
1(いちはやき遅れ;割れない言葉 ほか)
[日販商品データベースより]2(春のなかに春はない;結びし水の解け出すところ ほか)
3(「あ」の変幻;うそぶくことについて ほか)
4(「いいおぢいさんでした」吉田秀和追悼;水天宮のモーツァルト ほか)
土に還る。天に昇る。大気中に消え去る。どのような消え方も、ここでは許容されるだろう(「中継地にて」より)。
さまざまな媒体の注文に応じて生み出された52篇の小さいけれど大きな世界。変わったことも、変わらないことも実感できる「回送電車」11年ぶりの発車オーライです。