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- 神々の精神史
-
- 価格
- 1,540円(本体1,400円+税)
- 発行年月
- 2023年03月
- 判型
- A6
- ISBN
- 9784831826459
[BOOKデータベースより]
カミを語ることは、日本人の精神の歴史を語ること。龍宮童子に竃神や座敷ワラシ。酒呑童子などの怪物退治と異類婚。物くさ太郎。隠れ里伝承。根元神としての翁。変装して越境する神々。伊弉冉・伊弉諾の屍愛譚。民話や昔話、お伽草子、記紀神話の構造分析を通して、“カミ”と“他界”の背後にある日本文化の深層に迫る。柳田・折口以降の民俗学を鋭く批判、忘れられた民俗学者・筑土霊寛の可能性を指摘する。妖怪学第一人者の処女論文集にして、民俗学のみならず、その後の日本文学研究、日本文化論に影響を与えた、記念碑的名著。
1 民話的想像力について(民話的想像力とその背景―『江刺郡昔話』の世界を探る;神霊の変装と人間の変装―昔話の構造論的素描;怪物退治と異類婚姻―『御伽草子』の構造分析;最後に笑う者―「物くさ太郎」に見る笑いとユーモア)
2 民衆の思想について(根元神としての翁―猿楽の翁と稲荷の翁を中心に;世捨てと山中他界―山岳空間の認識論的構造;海上他界の思想―「うつぼ舟」を中心に;屍愛譚をめぐって―伊弉諾・伊弉冉二神の冥界譚を中心に;国占めと国譲りをめぐって―日本神話における占有儀礼)
3 筑土鈴寛の世界(筑土鈴寛の民俗学―異端のフォークロア;日本的記述の方法―筑土鈴寛論拾遺;筑土鈴寛と超世の霊童―筑土鈴寛論補遺)
カミを語ることは、日本人の精神の歴史を語ること。
童子が富をもたらす龍宮童子、竈神や座敷ワラシ。酒呑童子などの怪物退治と異類婚。秩序をゆさぶる、ものくさ太郎。山中他界の隠れ里伝承。根元神とイメージされる翁。禁忌を犯す伊弉冉・伊弉諾の屍愛譚など……。
ものいわぬ民衆の記憶装置である民話や昔話、お伽草子、記紀神話を縦横無尽に構造分析し、<カミ>と<他界>の背後にある日本文化の深層に踏みこんでいく。
当時新進気鋭であった著者は、柳田・折口以降の停滞する民俗学を鋭く批判、忘れられた民俗学者・筑土霊寛の可能性を指摘する。
妖怪学第一人者の処女論文集にして、のちの憑霊研究、他界研究、異人研究、そして妖怪学へと展開する小松民俗学の原点であり、民俗学のみならず、その後の日本文学研究、日本文化論に影響を与えた、記念碑的名著。
*
【目次より】
法蔵館版まえがき
序 神々の棲む村
T 民話的想像力について
民話的想像力とその背景――『江刺軍昔話』の世界を探る
神霊(かみ)の変装(やつし)と人間(ひと)の変装(やつし)――昔話の構造論的素描
怪物退治と異類婚姻――『御伽草子』の構造分析
最後に笑う者――「物くさ太郎」に見る笑いとユーモア
U 民衆の思想について
根元神としての翁――猿楽の翁と稲荷の翁を中心に
世捨てと山中他界――山岳空間の認識論的構造
海上他界の思想――「うつぼ舟」を中心に
屍愛譚をめぐって――伊弉諾・伊弉冉二神の冥界譚を中心に
国占めと国譲りをめぐって――日本神話における占有儀礼
V 筑土鈴寛の世界
筑土鈴寛の民俗学――異端のフォークロア
日本的記述の方法――筑土鈴寛論拾遺
筑土鈴寛と超世の霊童――筑土鈴寛論補遺
旧版あとがき
増補新版あとがき
福武文庫版あとがき
初出一覧
法蔵館文庫版 解説(伊藤慎吾)
索引
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