- 免疫力を強くする
-
最新科学が語るワクチンと免疫のしくみ
ブルーバックス Bー2119
- 価格
- 1,210円(本体1,100円+税)
- 発行年月
- 2019年12月
- 判型
- 新書
- ISBN
- 9784065181775
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最新科学が語るワクチンと免疫のしくみ
ブルーバックス Bー2119
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[BOOKデータベースより]
免疫力増強を謳う健康食品やサプリメントは多数あるが、医学的に信頼できるエビデンスを持つものはほぼ皆無である。一方、医学的に最も信頼できる「免疫力増強法」はワクチンだが、副作用に対する過剰な恐怖感から日本ではその接種を控える風潮がある。免疫学の第一人者として知られる著者が予防接種や話題の「がん免疫療法」など科学的に信頼できる「免疫力の高め方」をわかりやすく解説する。
第1章 病原体の侵入・拡散を防ぐからだのしくみ
[日販商品データベースより]第2章 ワクチンとはなにか
第3章 ワクチンを接種する前に知っておきたいこと
第4章 感染症別―ワクチンの現状と問題点
第5章 免疫記憶とはなにか?
第6章 がん免疫療法は「不治の病」を克服できるのか?
第7章 「夢の新型ワクチン」研究の最前線
第8章 「免疫力を強くする」のウソ・ホント
免疫学の第一人者が教える、感染予防のために「私たちができること」
新型コロナウイルス大流行の今こそ「知識のワクチン」を!
テレビや新聞、インターネットには、毎日のように「免疫力を高める」とか「がんを免疫で治す」といった情報が流れているが、免疫学的に見ると、その大部分は科学的エビデンスが欠けている。残念なことに、こうした怪しげな情報に、多くの人たちが惑わされて、かえって健康を損ない、ときには寿命を縮めているケースさえある。
その最たるものが、ワクチンに対する過剰な忌避感情・恐怖症だ。医学的にもっともエビデンスのある「免疫力増強法」は、ワクチン接種である。ところが、ワクチンの副作用を過剰に煽る人たちがいて、彼らの多くが医師や医学博士という肩書を持つことから、その主張はもっともらしく聞こえ、それなりの支持を獲得している。しかし、彼らの主張を子細に見てみると、ワクチンや免疫機構に関する初歩的な事実が見落とされ、しばしば医学的に誤った主張がなされている。こうした情報に翻弄されると、健康被害を受けかねない。もちろん、ワクチンは万能ではなく、効果が不十分である場合や、副作用が出ることもある。しかし、そのようなことを考慮しても、多くの感染症ではワクチン接種は有効で、ほとんどの人に利益をもたらす。
一方で、巷に氾濫している免疫力強化をうたう健康食品の多くには暗示効果以上のものはなく、摂取してもからだの免疫力はほとんど変わらない。健康食品は精神安定剤以上のものではない。免疫系全体の能力を上げるためには、むしろ、血流やリンパ流量をよくすることのほうが役に立つ(本書では、その科学的エビデンスや具体的な方法について、解説している)。そして、なるべくストレスをなくすことだ。「信じるものは救われる」と言うが、健康食品や民間療法の多くは「信じても救われない」。そのようなものに頼るよりも、からだの働き方を科学的に理解して、それに伴ったものの考え方、生活の仕方を実践することが賢明である。
本書では、近年注目を集めている「がん免疫療法」についても取り上げている。これまで抗がん剤以外に打つ手がなかった「がん」に対して、「がんワクチン」が使われ、効果をあげつつある。加えて、さらに最近、免疫チェックポイント療法、CAR-T療法など、劇的な効果をもたらす「がん免疫療法」が注目されている。
このほか、本書では、そもそも免疫力を科学的に測定することは可能なのか? また免疫力を科学的に高める方法は存在するのか? がんや高血圧などの病気をワクチンで治療することが可能なのか、など数多くの疑問に対して、科学的に誠実に解説した。