アフリカ諸国は近年まで紛争を経験し、現在も政治・社会的に不安定な状況にある国が多々ある。そうしたなかで障害者はどのように開発に関与し得ているのだろうか、また開発への関与から排除されているのだろうか。東南アジアや南アジアでの「障害と開発」分野での知見は、この地域における彼らをも包摂した開発に寄与しうるのだろか。本書はこうした疑問に答えるため、サブサハラ・アフリカ諸国研究の蓄積を基盤に、アフリカ地域における障害と開発の政策と実情を明らかにした上で、各国での問題点の違いや共通する課題について分析することを目的としている。 本書では、アフリカ全域ではなく、中東に含まれることの多い北アフリカを除くサブサハラ・アフリカ諸国を取り上げる。またさらに、これら地域の障害と開発に関する実情の分析を通じて、アフリカ開発会議(Tokyo International Conference on African Development: TICAD)の枠組み等ですでに取り組まれているアフリカ地域の障害当事者の開発への寄与のあり方と可能性について、アフリカ地域における障害の状況と障害当事者たちの運動などを各地域の地域研究をベースとして検討し、同地域の今後の展望に障害を包摂せしめるための土台を提供することも目的とする。
[BOOKデータベースより]
第1章 アフリカの「障害と開発」
[日販商品データベースより]第2章 障害に関するアフリカの地域的取り組み
第3章 開発主義体制下のエチオピアにおける保健政策とHIV陽性者・障害者のニーズ
第4章 ケニアにおける障害者の法的権利と当事者運動
第5章 国境をまたぐ障害者―コンゴ川の障害者ビジネスと国家
第6章 セネガルにおける障害者の政策と生活―「アフリカ障害者の10年」地域事務局と教育、運動、労働
第7章 南アフリカの障害者政策と障害者運動
第8章 終章―アフリカの「障害と開発」から学べるもの
アフリカ諸国は近年まで紛争を経験し、現在も政治・社会的に不安定な状況にある国が多々ある。そうしたなかで障害者はどのように開発に関与し得ているのだろうか、また開発への関与から排除されているのだろうか。東南アジアや南アジアでの「障害と開発」分野での知見は、この地域における彼らをも包摂した開発に寄与しうるのだろか。本書はこうした疑問に答えるため、サブサハラ・アフリカ諸国研究の蓄積を基盤に、アフリカ地域における障害と開発の政策と実情を明らかにした上で、各国での問題点の違いや共通する課題について分析することを目的としている。
本書では、アフリカ全域ではなく、中東に含まれることの多い北アフリカを除くサブサハラ・アフリカ諸国を取り上げる。またさらに、これら地域の障害と開発に関する実情の分析を通じて、アフリカ開発会議(Tokyo International Conference on African Development: TICAD)の枠組み等ですでに取り組まれているアフリカ地域の障害当事者の開発への寄与のあり方と可能性について、アフリカ地域における障害の状況と障害当事者たちの運動などを各地域の地域研究をベースとして検討し、同地域の今後の展望に障害を包摂せしめるための土台を提供することも目的とする。