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[BOOKデータベースより]
高度成長の坂道を登りつつあった昭和三十年代半ば、宮本常一、谷川健一らが中心となって平凡社から刊行された『日本残酷物語』。名もなき民衆の営みを「物語」として記録した、この叢書はその後の民衆史、生活史のみならず、記録文学などにも大きな影響を与えた。新たな民衆像を求めて描きだそうとしたのは、いかなる「日本」だったか。「最低辺に埋もれた」人びとの記録。
第1章 宮本常一と谷川健一(「残酷」とはなにか;新しい民衆史を求めて;庶民の風土記―『風土記日本』;「残酷」という話題―『日本残酷物語』)
第2章 「民衆」はいかに描かれてきたか(下層社会報告とプロレタリア文学;民衆と民俗学;一九六〇年前後―高度経済成長へ)
第3章 最暗黒の「近代」―飢餓・棄民・災害(弱きものをめぐって―『貧しき人々のむれ』;開拓と忘却の歴史―『忘れられた土地』;さまざまな迫害―『鎖国の悲劇』;開化と停滞―『保障なき社会』;女工・貧民・廃兵―『近代の暗黒』)
第4章 矛盾と分裂の「現代」―公害・搾取・災害(疎外された人々―『引き裂かれた時代』;小さな残酷―『不幸な若者たち』)
第5章 民衆の手触りを求めて―民衆史、生活史その後(編集者宮本常一;その後の谷川健一 ほか)
昭和30年代半ば、宮本常一と谷川健一が中心となって編んだ『日本残酷物語』。「残酷」という切り口で、彼らが描出を試みたのはどんな「日本」なのか。「最底辺に埋もれた」人びとの記録から探る。
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宮本常一と谷川健一が中心となって編んだ『日本残酷物語』。「残酷」という切り口で、彼らが描出を試みたのはどんな「日本」なのか。