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[BOOKデータベースより]
三遊亭円朝、黒岩涙香、村山槐多から江戸川乱歩、横溝正史、小栗虫太郎、高木彬光へと繋がるテクストの系譜を辿り、探偵と、彼に対する犯罪者のペルソナ造型を中心に、都市型近代文学の表現コードを確立して多くの読者を獲得した“探偵小説”の魅力を検証する。
探偵小説をめぐるペルソナ問題の流れと切り口
[日販商品データベースより]第1部 翻案コードの表象としてのペルソナ(薔薇と麻酔の翻案文体―三遊亭円朝『欧州小説 黄薔薇』論;都市を駆ける人獣―黒岩涙香『怪の物』、村山槐多『悪魔の舌』、そして江戸川乱歩『人間豹』への系譜;翻案ミステリのテクストストラテジー―江戸川乱歩『幽霊塔』論)
第2部 モダニズムが煽る異常心理構造としてのペルソナ(水族館幻想の昭和モダニズム―江戸川乱歩『パノラマ島奇談』を中心に;探偵小説ジャンルの普及と医科学言説―江戸川乱歩『孤島の鬼』の言語態分析;異常心理の培養―横溝正史『真珠郎』論)
第3部 断絶と継承のジャンル文体が生み出すペルソナ(“密林”の文体―小栗虫太郎『紅軍巴蟆を越ゆ』論;戦後文学としての“本格推理”―横溝正史『本陣殺人事件』再考;江戸川乱歩『影男』論―江戸川乱歩の戦後)
三遊亭円朝、黒岩涙香、村山槐多から江戸川乱歩、横溝正史、小栗虫太郎、高木彬光へとつながるテクストの系譜を辿り、都市型近代文学の表現コードを確立して多くの読者を獲得した「探偵小説」の魅力を検証する。