- 昭和二十年夏、子供たちが見た戦争
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- 価格
- 792円(本体720円+税)
- 発行年月
- 2013年06月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784041008805
[BOOKデータベースより]
最前線に慰問に行った子がいた。38度線を命からがら逃げのびた子がいた。闇市で働いた子がいた。疎開したり、軍国少年だったり、満洲にいたり…。そしてみんな終戦の時、普通の子供だった。そんな彼らの目に、大人たちは、戦争は、日本の未来はどのように映ったのか。10人の著名人が語った10の戦争、10の戦後、大宅壮一ノンフィクション賞受賞の作家が綴った、あの戦争の証言を聞くシリーズ、第3弾。
私は疎開してみたかったのね。違うところに行ったら、違う世界が見えるんじゃないか。別の運命があるんじゃないか。そう思ったの。(角野栄子)
そうしたらね、入ってきたんですよ。ジープを先頭に。ついこの前まで、鬼畜米英と思っていたんだけど、目の前で見ると、やっぱり輝いて見えてしまう。(児玉清)
僕は、いい時代に育ったと思っているんです。敗戦直後の、ものすごく自由で解放された雰囲気。誰もが貧しかったけれど、活気があった(舘野泉)
原爆ドームに行ってみたら、ふっと出てきたんです。ええ、みっちゃんが猫を抱いていて。あの猫はね、冷たかった。死んでる猫だったのよ。(辻村寿三郎)
あのころは女学生も来て、僕の見ている前で打っていた。僕、聞いたんですよ。「なんでヒロポン打つの」って。そしたら「痩せたいから」。(梁石日)
出征した担任教師が戦死。これからまだまだ、いろいろなことが起こるにちがいないと思いました。とにかく憂鬱でした、世界が。(福原義春)
ええ、私にはわかっていました。この人たちはもうすぐ死んでいくんだって。一度飛び立ったら還ってきてはいけないということも。(中村メイコ)
終戦後の大連ではコックリさんが大流行しました。大の大人が「コックリさん、コックリさん、私たちはいつ帰れますでしょうか」とやる。(山田洋次)
僕はたぶんあのとき、心底怖かったんだと思います。もしかしたら僕があの浮浪児になっていたかもしれない。何かが間違ったら、あの少年は僕だったかもしれない、と。(倉本聰)
少なくとも兵士は銃を持って戦場に出た。でも一般の市民は、誰も守ってくれない無法状態の中に丸腰のまま放り出されたのです。(五木寛之)
あの戦争で子供たちは何を見て、生き抜いていったのか。角野栄子、児玉清、舘野泉、辻村寿三郎、梁石日、福原義春、山田洋次、中村メイコ、倉本聰、五木寛之が語る戦時中の思い出、そしてその後の人生軌跡。
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