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[BOOKデータベースより]
十二世紀後半から十三世紀にかけての歴史的大変革の時期を当事者の一人として生き抜いた九条兼実。その兼実の残した日記『玉葉』はさまざまな事実や事件に関わる良質の情報に満ちた第一級の史料として高い評価が与えられてきた。そこには、平安末期から鎌倉初期における摂関家の実態や政治・宗教・文化への関わり、儀礼や学問のあり方など、多方面に資する重要な記事が数多く含まれている。『玉葉』の記述を一字一句詳細に検討し、そこに描かれた歴史叙述を諸史料と対照することにより、九条兼実と九条家、そして同時代の公家社会の営みを立体的に描き出す。
第1部 九条家と九条兼実(九条兼実の願文をめぐるノート―寿永二年願文を中心に;九条兼実室「兼子」について;九条兼実の知行国について;鎌倉前期における朝幕交渉の形態的特質 ほか)
[日販商品データベースより]第2部 『玉葉』に見る公家社会(十二世紀における仁和寺法親王―守覚法親王登場の前史;興福寺への御願供養と料所寄進;叡山僧としての隆寛―九条家との関わりを中心に;治承四年の新嘗祭と五節舞について ほか)
九条兼実の残した日記『玉葉』。その記述を一字一句詳細に検討し、そこに描かれた歴史叙述を諸史料と対照することにより、九条兼実と九条家、そして同時代の公家社会の営みを立体的に描き出す。