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[BOOKデータベースより]
深い洞察力と透徹した文章で知られる元・朝日新聞編集委員が、大震災と原発事故に震える現地を何度も歩いた。そして知る―。著名な文学作品の数々が、この国の過ちを言い当てていたと。「汚染の拡大」「孤立」「内部被曝の危険性」をも告発していたと。
第1章 復興には、ほど遠い―カミュ『ペスト』
第2章 「放射能に、色がついていたらなあ」―カフカ『城』
第3章 「帝国」はいま―島尾敏雄『出発は遂に訪れず』
第4章 東北とは何か―ハーバート・ノーマン『忘れられた思想家 安藤昌益のこと』
第5章 原発という無意識―エドガール・モラン『オルレアンのうわさ』
第6章 ヒロシマからの問い―井伏鱒二『黒い雨』
第7章 故郷喪失から、生活の再建へ―ジョン・スタインベック『怒りの葡萄』
終章 「救済」を待つのではなく―宮沢賢治『雨ニモマケズ』
「無明」の被災地でジャーナリストが見たのは、震災・原発事故に対応する国家の「罪」。元・朝日新聞の名文記者が、被災地で考察する「国のかたち」。この国の「再生」を文学作品を介して考える1冊。