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[BOOKデータベースより]
私たちの日常はますます「画面」の環境に支配されているが、グローバル化の現在、逆説的にも「世界」はますます見え難くなっている。報道・配信は、OECDに縁のある地域(または報道機関が保障のリスクを負わなくてすむような安全地帯)に限られ、それが「世界」として呈示されている。アフリカや太平洋の島で生じた出来事は報道されることなく、出来事としての資格も奪われて、歴史から忘却されていく。特区(フリーゾーン)の工場で働く「奴隷」たちの映像は流れないが、その「奴隷」たちが生産した衣服や小物はPRされ続けている。「カメラのない場所」には出来事が生じていないという錯誤があるのである。いま世界で何が起きているのか?その事実や精確な情報を得る術を学び、グローバル化する世界とマスメディアの報道する“創られた世界像”を捨象し、オルタナティブな世界像を考える契機を提供する。
Introduction ご冗談でしょう、きょうの世界?―1000兆円の債務残高で遺書を残して死んだ政治の物語
[日販商品データベースより]第1回講義 長い歴史の後の“正義”を問うための導入
第2回講義 わたしたちの世界の実相―ネオリベラリズムと監視―管理社会
第3回講義 世界はどこにあるのか?―怒りとパロディ
第4回講義 「世界」と米国―米国というもうひとつの世界
第5回講義 『ゆきゆきて、神軍』にみる証言の構造
第6回講義 証言・記憶・トラウマ
第7回講義 正義・法・暴力
第8回講義 想像力、呼びかけ、赦し
補講 宇宙、生の技芸、縁起
世界を知るために必要な知識、判断力を養う。
▼メディア・コントロールから逃れ、世界の事実を見極めるために必要な知識・情報、判断力を養うための実践的教科書。
▼現在の報道・配信はOECDに縁のある地域に限られ、アフリカや太平洋の島で生じた出来事は報道されること自体がない。マスメディアの報道する歪んだ〈世界像〉を批判し、オルタナティブな世界像を考える契機を提供する。
▼『バブル文化論』(2006年弊社刊)の著者が、明治学院大学、早稲田大学で行った講義をもとに編集。全編、語りおろしのため、内容が理解しやすい。