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[BOOKデータベースより]
1998年の学習指導要領改訂をきっかけに高まった学力論争は、2004年12月に公表された国際学力調査の結果を受け、新たな段階を迎えています。今、私たちは、学力テストに表れる「学力低下」や学力競争の結果に一喜一憂して、教育のゆくえを見誤ることを厳に戒めなければなりません。真に問われているのは、これからの世界に生きる子ども・若者たちが身につけるべき学力とはどのようなものか―学力ということばそのものから問い直すこと。そして、明らかになった「学力格差」を現在の教育における最も重要な課題としてとらえ、学校や教育のあり方をどのような社会をつくっていくのかという展望にむすびつけて検討し、政策化していくことではないでしょうか。これまでの議論の枠組みを変え、学力論議を新しいステージへ。未来の社会への希望と一人ひとりのしあわせをつなぐ学力論への試みをお届けします。
第1章 若者たちは今(なぜフリーターになるのか、なぜフリーターを雇うのか―フリーターの取材現場から;不安定化し個別化するおとなへの移行―調査から見える若者たちの姿)
[日販商品データベースより]第2章 新自由主義と若者政策(フリーター・ニートとは誰か―つくられるイメージと社会的視点の封印)
第3章 若者の自立を支える(ようこそ「センパイ」から「ようこそ先輩」へ―地域に中学生と若者の出会いをつくる;進路を切り拓く「学力」を育てる国際協力と地域づくり―高知商業高校生徒会12年のあゆみ ほか)
第4章 イタリアに見る若者の社会参加(参加への回路としての協同労働と「社会的排除との闘い」―問われる「排除」との向き合い方)
第5章 これからの社会と自立像―「学力」論議を超えて(“不安”を超えて“働ける自分”へ―ひきこもりの居場所から;青年層の現実に即して社会的自立像を組みかえる―安心して生き働ける最低限の保障を ほか)
ニート・フリーターが社会問題となっている今、若者たちが社会で生きていくためには何が必要なのか。その問いを学力問題に関連づけて捉える意欲作。若者問題と学力問題をめぐる言説状況に一石を投じる本。