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[BOOKデータベースより]
古代以来、もっぱら磁力によって例示されてきた“遠隔力”は、近代自然科学の誕生をしるしづける力概念の確立にどのように結びついていったのか。第2巻では、従来の力学史・電磁気学史でほとんど無視されてきたといっていいルネサンス期を探る。本書は技術者たちの技術にたいする実験的・合理的アプローチと、俗語による科学書執筆の意味を重視しつつ、思想の枠組としての魔術がはたした役割に最大の注目を払う。脱神秘化する魔術と理論化される技術。清新の気にみちた時代に、やがてふたつの流れは合流し、後期ルネサンスの魔術思想の変質―実験魔術―をへて、新しい科学の思想と方法を産み出すのである。
第9章 ニコラウス・クザーヌスと磁力の量化
[日販商品データベースより]第10章 古代の発見と前期ルネサンスの魔術
第11章 大航海時代と偏角の発見
第12章 ロバート・ノーマンと『新しい引力』
第13章 鉱業の発展と磁力の特異性
第14章 パラケルススと磁気治療
第15章 後期ルネサンスの魔術思想とその変貌
第16章 デッラ・ポルタの磁力研究
ルネサンス期に「遠隔力」概念を担った「実験魔術」とは。技術者たちの技術に対する実験的・合理的アプローチと、俗語による科学書執筆の意味を重視しつつ、思想の枠組みとしての魔術が果たした役割に焦点を当てる。